極彩色の世界のなかで (ページ19)

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恋とはどんなものかページ19

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『髙比良さん、昨日はありがとうございました。急に泣いたりしてごめんなさい。もう泣くのはやめます！髙比良さんのこと一生笑顔にします』

すごいなあこの子は、と笑みがこぼれる。一生笑顔にしますって、それはもうプロポーズの言葉といっても過言ではないだろう。でも不思議とそういう彼女の言葉たちが嫌なわけではなく、むしろ嬉しいのだ。彼女のもつ独特の愛らしさとか、あたたかさがそうさせているのだろうか。それとも俺自身の彼女への思いがそうさせているのか。

『ありがとう。今度の週末どっか行きません？あのときのタクシー代のかわりに、俺の奢りで』

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「覚えててくれてたんですね、私がまた会ったらそのときは奢ってって言ったの」
「覚えてますよ、そりゃ。俺そういうとこ律儀だから」
「あんまそういうの自分で言わないですけどね、ふつう」
「んはは、まあそうか」

髙比良さんが連れてきてくれたのは高級そうな焼き肉店で、やっぱりこういうところが芸能人だなあと思う。美味しそうにお肉とご飯を頬張る髙比良さんに、こっちまで嬉しくなる。

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