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「あの子達、随分上手くなったんじゃない!?」


園子の言葉に、現在進行形でヒデ選手にサッカーを教えて貰っていたみんなを見ると確かに上達している様子だった。

そんな光景を携帯のカメラに収めた園子は「そういえば蘭って…」と話し出す。


「あんまりサッカーに興味無さそうだよね」

「そんなことないよ?コナンくんや愛花ちゃんとよくテレビで見てるし…」

「けど、やったことはない」


園子の言葉に「そうね…」と記憶を漁るように目線を上にした蘭だったけど、少しして何かを思い出したように口を開いた。


「でも中学の時に新一とAが…」

「あー、よくAが新一くんに教わってたわよね」

「うん、…それで新一が蹴りそこなったボールをAが…」


そこまで言って止まった蘭。
何故かなんでもない、とそこで話をやめてしまう。

新一が蹴りそこなったボールを私が…っていうか、蘭の前で私と新一がサッカーしてたことって…



『あ…』

「…ん?」



キョトンとして私を見る新一から顔を逸らす。

そうだ、学校帰りにこいつ───……


「あれ、あの人…、間違いない!奇跡のワントップ、中岡一雅さんだ…!」

『…奇跡のワントップ?』


新一の視線の先にいた男の人は、ベンチに座ってぼんやりとこのサッカー教室の様子を見ていた。


「ああ。3年前、杯戸高校を全国制覇に導いたのが中岡さんだ。スピリッツ入りも内定して、将来のエース候補と言われたけど…」


決勝戦の1ヵ月後にバイクで事故を起こし、それっきりサッカー界から姿を消してしまったらしい。

…あ、その事件なんか聞いたことあるかも。


そんな新一の話を聞いていたらしい博士が「じゃが、ここにいるってことは…」と尋ねる。



「ああ、まだサッカーに未練があるのかもしれねぇな…」

『…そりゃあそうだよね』


全国制覇に導いたくらいのすごい人なんだから、本当はサッカー選手になりたかっただろう。

残念だな…。



「おーい!10番と11番の子!」



少しだけしんみりとしていると、今度は私たちの番らしく、ヒデ選手がこちらを向いて手を振った。


「ほら、呼んでるよ二人共」

『うん!』



蘭に大きく頷いて行ってきます、と告げると私は新一と共にヒデ選手の方へと駆け出した。

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ぱぴこ(プロフ) - 茜さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しい限りです!!ぜひこれからもよろしくお願いします! (2019年5月23日 20時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)
- おおおお毎回お話が面白すぎて毎日楽しみです!頑張って下さい! (2019年5月22日 18時) (レス) id: fc9bd81442 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱぴこ。 x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年5月18日 22時

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