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「犯人はおじさんの聞き返しに苛立って思わず言っちゃったんだよ!耳に覚えのある言い回しを!」
「だとすれば犯人のミスだな…」
「うん!」
目暮警部の呟きにコクリと頷く。
…つられるように私も一緒に。
「その時、遠藤選手の言葉を聞いたのは…?」
コナンくんに問いかける気満々だった高木刑事。
おじさんの「おほん、」という大きな咳払いでみんなの視線がそちらへと向けられた。
「あの時、試合に出ていたJリーガーと私を除くと、容疑者は4人。…山森慎三、香田薫、榊良輔、本浦圭一郎───以上4人が、私の捜査戦上に浮上した容疑者であります」
『…1人忘れてるよ』
横にいるおじさんをちらっと見上げながらも口を開く。…呆れた表情の新一と蘭に変わって。
『あの時、近くのベンチに座ってた…中岡…さん』
「中岡一雅さん、な?」
『そう、その人!』
苗字は覚えていたものの名前がぱっと出てこなく、新一にフォローを入れてもらってスッキリ。
こういうのって気になっちゃうよね〜〜!
「中岡一雅って…あの雪の国立の?」
「高木くん知ってるの?」
「ええ、3年前甥っ子に誘われて見に行ったんです」
高木刑事の話を聞きつつも蘭が持ってきてくれたオレンジジュースを飲む。
大雪のため2時5分開始の予定が大幅に遅れて、3時40分にキックオフ。
試合は0対0のまま、延長に突入……PK戦かっていう残り4分に中岡さんが決勝のゴールを決めて、終わったのは6時10分前だった…って。
「…その中岡を入れると、容疑者は5人」
「まぁ、偶然同じ言葉を言った可能性も無くはありませんが、犯人の動機が私への挑戦だったとしたら…最近変わった出来事で出会った人物はこのサッカー教室しかないんです」
「分かった、その5人について早急に調べてみる」
今日のところはこれで終了。
探偵事務所から出ていく3人を見送り、私はソファへと飛び込む。
『んんん、蘭姉ちゃん』
「なぁに愛花ちゃん」
『…オムライス食べたい』
ごろん、とソファの上で寝転がりながらそう言えば、一瞬目を丸くさせて「いいわよ」と頷いた。
『?…どしたの?』
「ふふ、…ちょっと昔のこと思い出して」
『…?』
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ぱぴこ(プロフ) - 茜さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しい限りです!!ぜひこれからもよろしくお願いします! (2019年5月23日 20時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - おおおお毎回お話が面白すぎて毎日楽しみです!頑張って下さい! (2019年5月22日 18時) (レス) id: fc9bd81442 (このIDを非表示/違反報告)
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