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お待ちかねのディナーだ!!…と、私も含めたみんなが喜んだ時、蘭が私たちに先に行くように伝えてどこかへ行ってしまった。
あーれ、まさかキッドに会いに行ったり……では無いか。
……と思っていたのはほんの10分前。
『…ねぇ園子、蘭って戻ってきてないよね?』
「そういえば遅いわね…」
『…ちょっとスカイデッキ行ってくるね』
「え、なんで…?」
不思議そうに数回瞬きをした園子と「え、どこに行くの?」と可愛らしい声でそう呟いて私の方を見たコナンくんを置いてエレベーターに乗り込んだ私はスカイデッキへと向かう。
…快斗には青子がいる。
大丈夫、さすがの快斗でも蘭に手出したりは……いや、やりかねないかも。
ぐるんぐるんと考えているうちにスカイデッキに到着。
『蘭!!』
慌ててエレベーターを降りると、蘭と快斗はなにやら話をしていた模様だった。
とはいえ、なんだか距離感が近いような。
『ご、ごご、ごめんね、邪魔しちゃった…?』
「ううん、大丈夫よ」
そう言うけれど、顔は笑っていない蘭。
…不安とか、悲しみとかじゃなくて……怒ってる?
彼女から快斗の方へと視線を移すと、彼はニヤリと笑った。
少しの沈黙があって、快斗は私の方へと歩み寄ってくる。
「───星が、綺麗だな」
『それ私も思ってた!!お昼も天気良くて綺麗だったけど、夜もすっごい素敵!!』
思わずテンションが上がる私に、快斗は口パクで「ばーか」なんて言い出す。
馬鹿なのは変に新一のフリをし出す快斗の方では?
蘭のことが解決したのかしてないのかも私には分からない。
「…っ、A!騙されないで!キッドは新一じゃないのよ!!」
蘭の言葉に、快斗はほんの少し肩をすくめると私の腰を抱き寄せた。
ぐっと彼の顔が近づいて、抵抗するよりも先に顔が赤くなっていくのが自分でもわかった。
『な、…なにっ…?』
「そう、私は探偵ではなく泥棒。…泥棒は盗むのが商売、───例えそれが人の心でもね?」
『ちょ、ちょ、…やっ、ばか…近い…!』
ややテンパっている私は気にせずに、快斗の顔がゆっくりと近づいてきた。
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(名前)ひよ(プロフ) - コメント失礼します。最近占いツクールで主さんの作品を見させてもらっています。質問ですが、うざさ99%の作品でパスワードがかかっていて、作品を見ることができません…。パスワードとはどんなのか教えてくださると嬉しいです! (2020年11月23日 9時) (レス) id: 8296576305 (このIDを非表示/違反報告)
す(プロフ) - 遊び人さん» ここだけの話、好きです(小声)隙あらば狙ってます(小声) (2020年8月31日 21時) (レス) id: 3a75016096 (このIDを非表示/違反報告)
遊び人 - 快斗って夢主のこと好きなんですか???星が綺麗って言ってたし顔赤くしてたし!!よかったら教えてくださいいぃ!! (2020年8月31日 20時) (レス) id: 08ebd560d2 (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - 『一部始終しか見ていない』とありますが、『一部始終』とは最初から最後まで・細々としたところまでという意味なので、文章の意味的に『始終』はいらないと思いますよ。 (2020年1月6日 0時) (レス) id: ac2f5c909d (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - 蓮花さん» 覚えている人がいてくれたなんてびっくりです…!!超嬉しい!!笑 ありがとうございます!! (2019年6月24日 7時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱぴこ。 x他1人 | 作成日時:2019年5月4日 11時