【名探偵コナン】世界はあなたの色になる。【天空の難破船】

□２４． ページ25

リーダーはエレベーターを降りるなり発砲する。
基本的に運動能力が平凡な私よりも先に動いた2人。

逃げ遅れる……ということはなく、快斗に勢いよく腰を抱き寄せられた私はその勢いで抱えられて台座の裏へと逃げ込んだ。



『しっ…んぞう止まるかと…！』

「怪我はしてねーよな？」


ぎゅう、と快斗に抱えられたままの私は彼の白いジャケットを握りしめた。

ぽ、と頬を染める快斗に「あ、ごめん」なんて離れる。

ガラスケースの横から顔を覗かせると、新一はちょうどサッカーボールを射出したところ。



『…お見事』



そのボールを強くければ、お見事リーダーの顎に直撃。

どさりとリーダーが後ろに転がったのを見た私は、ボールを蹴った反動で座り込んでいる新一の元へと駆け寄った。



「すっげ」

『かっこよかったよ、コナンくん♡』

「はは…」


そんな彼の頬にはかすり傷。
私よりも先に絆創膏を取り出したのは快斗の方だった。



「…戦士の、勲章だな」


新一の頬に貼られた絆創膏を見て、ふ、と笑みが零れたと同時にあることに気がつく。


『──っ、待って！』

「…いひ」

「え、あ、ちょ、…」



勢いよく新一の肩を掴んだ私はぐっと顔を近づける。そんな私を見て肩を揺らす快斗と、頬を赤く染める新一。



『ちょっとキッド！！！！』

「あーら、何をそんなにお怒りで？Aちゃん♡」

『〜〜〜〜っ！！』


じんわりと耳が熱くなるのを感じる。
そんな私たちに目を丸くさせた新一ははっとした。


「え、なに？まさか絆創膏になんか…」

『してない！！何も無いからぁ！！』

「…はぁ？」







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