rbやくそく ページ17
(sha:友情出演)
(rb:主役なのに不在)
「おおきくなったら、けっこんしよーね！」
『うん！やくそく！』
小さい小指を絡めて
ふわりと笑い合った生まれて3回目の春
頬を赤らめる少女は
初めての恋を知った
『とか思ってたのに！！何ほかの女と結婚して楽しそうにしてんの！！幸せになれよちくしょー！！』
「妖怪初恋拗らせ女や…」
モーブピンクのパーティードレス
薄く施したメイク
5cmのヒール
綺麗にまとめられあげた髪
どこからどう見ても清楚な雰囲気を醸し出す女は
現在、生ビールが並々入ったジョッキの中身を白い喉を鳴らしながら勢いよく流し込んでいる
飲みきれなかったビールが残ったジョッキを机に置き
女は口から息をだす
女の目の前には
ネイビースーツの前を開け、ネクタイを外したラフな服装の男がいた
『あいつ一生童帝やったら、私が貰ってやろうとか思ってたのに』
「流石学生時代遊んでた女は違いますねぇ」
『本命やっちゅーの！』
昔ながらの畳に掘り炬燵スタイルの居酒屋には
なんともアンバランスな2人
2人はとある共通の友人の結婚式帰りだった
そして、この色々と残念な女の名前はA
結婚式の主ことロボロの幼馴染であり
幼い頃からはちゃめちゃに拗らせた恋愛感情をロボロに抱いていた女である
泣きながら酒を飲むAを笑いながら見ている男は
Aとロボロの大学時代の友人、シャオロン
Aがロボロにクソデカ初恋心を持っているのに、それを伝えられずグレていた時期
別の言い方をするとAの黒歴史をしっている男でもある。
ちなみにこの男が飲んでいるのはウーロンハイではない、烏龍茶だ
もう一度言おう、烏龍茶だ
『白タキシード格好よかったよぉ…花嫁さんもばか可愛かったしぃ、お似合いすぎて“ちょっとまった”できながっだぁ』
「人の結婚式でそれやってたら縁切ってた」
『おい、慰めろ』
「急に素面にもどんなや」
すんっと真顔に戻ったAの目には
まだ水の膜が張っている
泣きながら飲むを繰り返すA
酒に強くないAの意識はもはや居酒屋にはなかった
言葉を発することなく
スンスンと鼻を鳴らすだけになったことに気付いたシャオロンは、早々に会計をして店を出る準備をし始める
帰んで
歩けるか？
そんなシャオロンの声も右から左に抜けて、窒素やらなんやらと混じった繁華街の声に溶けていく。
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千猫(プロフ) - 匿名さん» sypお嬢様お気に入りの話なのでコメント嬉しいです！スターは偉大ですからねw (2月29日 23時) (
レス) @page20 id: 123001fabd (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 悪役令嬢sypのお嬢様経緯すこ。てかスターの彼女数の答えでバレるの草ww (2月25日 1時) (レス) id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千猫 | 作成日時：2024年2月21日 21時
