tnいっしょ ページ15
(シチュ考えたら負け)
『トントンや、もし私が今、一生ズッ友だよはーと！って言ったらどうする』
「最低な女やと思いながら鼻で笑う」
『ははー、ですよねー』
はじめに言っておこう
黒縁メガネで制服をばっちり着こなすこの男、トントンは
学校指定のセーターに身を纏い机に突っ伏しているこの女、Aに
三日前、告白をしている
付け加えるならば
この告白は小学生のいう内緒ねーという軽いものや、罪の告白などでは断じてない。
トントンがAにパートナーとしての好意があるということを明確に、且つ堂々と告げたのだ。
そして、その告白をAという女は保留という形へとどまらせた
「そりゃそうやろ、好いとる女に友達っていわれる喪失感考えてみろ」
『…ほんっと、もう隠す気ないよね』
「隠しても隠さんでも、変わらんしなぁ」
顔を隠すように突っ伏すAからはトントンの顔は見えない
それでも、トントンが少し空気を多めに出している音から、笑っていることだけはわかった
不揃いな足のせいでガタガタと音がする机
椅子を引くたびになるギィっという不協和音
カチカチと秒針を一心不乱に動かす時計
そして、少し大きめな息を吸う音
『じゃ、じゃあさ』
Aは目を開けたまま、机の板目を見つめる
ドクドクと騒ぐ心臓は顔に血を回している気がする。
あっつい、今何月だよ
Aは心の中でそう呟きながら言葉をはく
『…ずっと一緒に、いませんか、って、いっ、たら』
確かに、教室の時間が止まった。
「そ、れって」
ガタガタガタと、先ほどより大きく机が揺れ
ギギギィィと、椅子が後ろに歩いていく
Aはトントンがなにをしているか、もうわからなかった
己の体温と、心臓の速さと、顔の熱しか感じられない。
早口で続きをはきだした
『いや、別に、最初からオッケーしようと思ってたんだよ！？』
『でも、こん、なんかさ、へ、変に緊張しちゃって保留とか言った手前、ちょっとは時間置かないとかなーとか思ったりして』
『そしたら、と、トントン、隠さないで来るようになったし』
『それでまた、調子狂ったといいますか、』
『で、でも！私最初からトントンのこと』
「A、ストップ」
耳元で聞こえた声に、Aの口が止まる
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 82人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千猫(プロフ) - 匿名さん» sypお嬢様お気に入りの話なのでコメント嬉しいです！スターは偉大ですからねw (2月29日 23時) (
レス) @page20 id: 123001fabd (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 悪役令嬢sypのお嬢様経緯すこ。てかスターの彼女数の答えでバレるの草ww (2月25日 1時) (レス) id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：千猫 | 作成日時：2024年2月21日 21時
