あれ、冴くん人の話聞いてます? ページ47
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世の中の人間って、
本当ににスクープが好きなんだと。
そこはまぁ、別にいいけど。
いいんだけどさ。
「あの、糸師冴。
私の話聞いてる!?ねぇ!!
マネージャーさんも、ナタリーさんも、
なんか言ってくださいよ!」
ナタリー『そこも含めて好きなんでしょ?』
「そ、そうだけどぉ!!」
私は平日にも関わらず、
朝からテレビ局にいた。
理由は明確である。
記者会見、というか、
あの、すいません糸師さえ。
急すぎませんか。
ウダウダとナタリーさんたちに、
愚痴をこぼしていたのなら、
セッティングが終わったらしい。
スタッフに呼ばれるかと思えば、
冴くんに腕を掴まれ、
あの日のようにと、
私の前を歩く彼がいた。
それが、懐かしいようにと感じてしまったんだ。
私と彼が本来、出会うこともなかった。
非日常の始まりだったから。
そんなの、夢見がちなのかもしれないけど。
鳴り響いたシャッター音。
煌めくフラッシュ。
それがスポットライトみたいで、
なんだか変な気分になる。
「あの、冴くん?」
冴「なんだ?」
「いや、なぜ私は記者会見!?」
その言葉に無視をされた。
それに肩を揺らしながらも、
私はため息を吐き出してしまう。
やはり相手を間違えたのだろうか。
そう思っていたのならば、
冴くんに腕を掴まれたまま、
彼はマイクを持ち、声を出していた。
冴「彼女が出来ようが、
俺は弱くはならねぇし、負けるつもりもねぇ。
それと、こいつに迷惑や泣かすことがあったら俺が許さねぇ。
以上。」
『どういった経緯で!?』
『なぜ一般人の彼女を!?』
冴「んな話の何が楽しいんだよ。行くぞ、」
「わ、ちょ、冴くん!
私今日なんで呼ばれたのさ〜〜!!!」
そうした私の叫び声さえ、
気にする素振りもなく、
すぐ様、はけていった。
それに理解が出来ず、
ナタリーさんとマネージャーさん泣きつく。
流石にこれは冴くんが悪い!!
なんて思いながら、見つめたのならば、
ため息を吐き出される。
吐きたいのは私なんだけど!?
そう思いながら、
少し睨んだのならば、
わしゃわしゃと頭を撫でられた。
「冴くんのデレ期がわからない。」
冴「デレてねぇ、殺すぞ。」
「うっうっ、一応彼女なのに。
この前噛んだの忘れてないからね。」
そう言うと、そっぽ向かれたんですけど!?
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夏蜜柑 - 冴ちゃん最推しなのでもう、最高でした!! (2023年2月1日 8時) (レス) @page48 id: 5a9946419b (このIDを非表示/違反報告)
甘いものと眼鏡(プロフ) - 完結おめでとうございます!毎朝この小説の更新を楽しみにしてました!!これからもずっと応援してます!!! (2023年1月29日 7時) (レス) @page50 id: 10f6e45005 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 完結おめでとうございます👏🏻🎉✨最初から最後までとても素晴らしい作品でした。ことりさんの書く作品は、どれも読んでいてワクワクするようなものばかりです。これからも、他の作品での活躍を楽しみにしています🌷🤍 (2023年1月28日 8時) (レス) @page50 id: fb39a53612 (このIDを非表示/違反報告)
お饅頭(プロフ) - 完結おめでとうございます!そしてお疲れ様でした!!完結してしまったのが寂しくも嬉しくも感じます、完結までが完結してしまうとあっという間に感じました。改めて素晴らしい作品を完結まで続けてくださりありがとうございました!そしてお疲れ様でした! (2023年1月28日 1時) (レス) @page50 id: c1e1b186de (このIDを非表示/違反報告)
tomato(プロフ) - さいっこうに面白かったです!冴オチの夢小説はこれが初めてだったんですが、面白かったので他のも見てみようと思います!文章の書き方とか、文字の選びが凄い好きなので、他の作品もみようと思います!お疲れ様でした! (2023年1月27日 23時) (レス) @page50 id: 9d5bc87a7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことり | 作成日時:2023年1月1日 2時