小さな小さなシェリーさん。 ページ49
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目を疑った。
からんころん、と鳴り響いた音と、
子供たちの声。
その会話を聴きながら、
サンドイッチを食べながら、
ちらっと見たのなら。
シェリーさんに似ている子がいた。
思わず口に出したのならば、
シェリーさんは私を見て目を見開いていた。
反応からして本人なのがわかる。
灰原「江戸川くん、この人は、」
コナン「待て灰原。この人は敵でも味方でもねぇよ。
子供たちを奥の席に座らせてきてくれねぇか。」
灰原「……わかった。
3人とも、このお姉さんがなんでも食べていい、って。」
「え、あ、ちょっ!!」
歩美「いいのぉ!?」
元太「はい!はーい!俺デザート!!」
光彦「ほんとですか!?
いーっぱい頼みましょう!!」
コナンくんとシェリーさんのやり取りを見るに、
互いの正体はわかっているのだろう。
子供の振りをしやがって、なんてね。
シェリーさんの言葉に、え、としながらも、
奥の席に行き、メニューを見る子供たち。
給料出たばっかではあるけどもね!?
あ、あーーー、シェリーさんらしいやぁ、
なんて思いながら、ため息を吐いた。
「お久しぶりです、シェリーさん。
良かった、生きてたんですね。」
灰原「どうも、あなたは?変わらずに組織にいるの?
やめなさい、って言ったのに。」
「へへっ、でも、もうあそこしか居場所ないんです。
過去の事件も解決したけど、
私、もう帰るとこも無くなっちゃったんで。」
灰原「…………そう、」
「だからごめんなさい、シェリーさん。
一番最初に言ってくれたのに、そうしなくて。」
灰原「あなたの人生だもの。
逃げないで、前を向いているだけでも、良いのよ。」
姿が変わっても、シェリーさんはシェリーさんだった。
一番最初から、私のことを心配してくれて、
辞めなさい、とか逃げなさい、って言ってくれた、
優しいシェリーさんのまんまだ。
そんなことを思いながら、
そろそろ行かないと殺されるなと思い立ち上がる。
頼まれた分だけのお金を払った。
お陰様で財布の中身はすっからかんである。
とほほ、としながらも、
振り返ったのなら、
子供たちまでこっちに来てて。
歩美「お姉さんありがとう!
今度ちゃんとお礼するね!!」
元太「次はうな重食いに行こうぜ!!」
光彦「お悩み事があれば僕らに任せてくださいね!」
そんな言葉に笑ってバイバイした。
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とまと(プロフ) - 初コメ失礼します!続編おめでとうございます…この小説大好きなので嬉しい限りです!これからも応援してます!! (5月9日 22時) (レス) @page50 id: a58e0df712 (このIDを非表示/違反報告)
す ズ き(プロフ) - マジでただのワガママなコメントなんですけど良かったらピンガとか出して貰えませんか…! (2023年4月30日 14時) (レス) id: 0fae52931b (このIDを非表示/違反報告)
くるん - 最高小説!!!!ありがとうございます! (2023年4月17日 3時) (レス) @page46 id: ebb5ee106d (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - まさかの血繋がってないんかいw (2023年4月15日 21時) (レス) @page45 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - この小説好きです!!!結婚してください!!!!((( (2023年3月27日 13時) (レス) @page43 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことり | 作成日時:2022年5月2日 5時