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ジンさん、もう歳か。 ページ47

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寝て起きて、帰る日になって。




お母ちゃんの居ない家が、
なんだか寂しく思えた。

ここで生きてきたんだな、なんて思う。




そんなことを思いながら、朝ご飯の支度をして、

荷物を詰め込んで、
戸締りをした。




「ほら、帰りますよ。」



ウォッカ「片道2時間。」

「いえ、バスで。
あと少しでバス来ますし。」



ベルモット「………昨日の今日だもの。
暗い気持ちになるのは、わかるわ。」

「ウォッカさん、」





荷物を持って家を出る前。



家を見渡してから、
ウォッカさんを見る。




約束、しましたもんね。

だって、そう言いましたよね。





ウォッカ「なんだ、」



「死にたくなったら言え、って言いましたよね。
ちゃんと殺してくれるって。」





ぽろぽろと、涙が溢れてくる。


この家が空っぽになるのも寂しいけど、
誰もいなくなってしまったから。




良くしてくれてたおじちゃん達も、


お母ちゃんも、お父ちゃんも。







それに私も居なくなるから。
それなら、それならさ。




「だから、殺してください!!!
お母ちゃんもいなくなっちゃったなら、
私、生きる意味ないっ、だから、」



ウォッカ「…………兄貴、どうしやすか。」





ウォッカさんがジンさんを見る。



そりゃ、そうだけど。
ジンさんが判断するけど。

でも、ちゃんと殺してくれるって。




がっ、と胸ぐらを掴まれる。
ジンさんに。

睨まれるような瞳で見つめられるから。


ジン「どうせ死ぬのなら、
俺に殺されたいって言ったろ。」




「言いました、言いましたけど。
なら、殺してくれるんですか。」


ジン「…………いいや、殺しはしねぇ。」




「なんで、」



ジン「まだ利用価値があるからな。
死なすには惜しい。
取引だ、鴉田A。」




名前、覚えてたんだ。



え、めちゃくちゃ意外なんだけど。
驚いていれば、

睨まれたため、慌ててしまう。





揺れ動くような髪から目を逸らした。



「取引、ですか。」



ジン「俺がお前の利用価値が無くなったら殺してやる。」

「成り立ってなくないか。」




ジン「それなら自決でもしてろ。」

「自決はいやです。
誰かに殺された方が、
………その方が、記憶に残る気がして。
ほらジンさん、殺した人の記憶は無いっていうから。
もう歳かなんかですかね。」




ジン「殺すぞ。」




「あっあーーー!!!!!」





本気で心配したのなら、
めちゃくちゃ首締められた。

それでもね、好きなんだよ。→←それは愛でしょうか。



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とまと(プロフ) - 初コメ失礼します!続編おめでとうございます…この小説大好きなので嬉しい限りです!これからも応援してます!! (5月9日 22時) (レス) @page50 id: a58e0df712 (このIDを非表示/違反報告)
す ズ き(プロフ) - マジでただのワガママなコメントなんですけど良かったらピンガとか出して貰えませんか…! (2023年4月30日 14時) (レス) id: 0fae52931b (このIDを非表示/違反報告)
くるん - 最高小説!!!!ありがとうございます! (2023年4月17日 3時) (レス) @page46 id: ebb5ee106d (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - まさかの血繋がってないんかいw (2023年4月15日 21時) (レス) @page45 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - この小説好きです!!!結婚してください!!!!((( (2023年3月27日 13時) (レス) @page43 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことり | 作成日時:2022年5月2日 5時

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