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らしくないじゃない。 ページ27

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ベルモット side





人の心なんてないものだと思っていた。




人を利用して、使えなくなれば始末する。
自分はあの方のお気に入りだから、

自由でいた。





あの子に特別扱いさえもしなかった。

どうやら鴉田が捕まったらしい。
どうせ全員放っておく。





そんなの、わかりきっていたじゃない。


ねぇ、そうでしょう?ジン。





キャンティが助けに行くと騒ぎ出してから、
大変大変。





ベルモット「……………見殺しにすると思ったのに。」



ジン「アイツと一緒にいるのは、
この前の残党の頭かなにかだろう。
また邪魔されちゃ迷惑だ。




全部片付けるのに、ちょうどいい。」




ただの口実でしかない。




この世界はそこまで甘い訳でもない。
裏切りと殺しの世界。

でも、どこか何かを求めていたのかもしれない。




引っ掻き回して、何も出来もしないのに、

どこかに居座るあの存在が目障りだった。





もっと早めに殺すべきだった。






多分それは幹部全員が思っていること。
まぁ、キャンティを除けばの話。


誰よりも人間らしいもの、彼女。




そう考えていれば廃墟ビルに辿り着く。





適当に殺せばいいのか、と考えながら、
足を踏み入れた先。


ベルモット「生きてたのね、」




「ベルモット、さん。なんで、」

ベルモット「あなたを助けに来たわけじゃないわよ、
キャンティを除いてだけど。」




「馬鹿な人たち。」


ベルモット「そうね、馬鹿ばっか。本当に、ばか。」





組織の頭さんはジンが殺したのを見て、
そのまんま殺すのかと思えば、


ウォッカが縄を外していた。





その瞬間、ジンの拳銃を持つ手を掴み出しては、
心臓のところに銃口を当てている。


何してるの、こいつ。





「どうせ死ぬなら、ジンさんに殺された方がマシです。
ちょっと今、まじで目の前霞んでます。
っはは、思った以上に、血、出てて。やば、死ぬかも。」




声をかけようとするその前に、
ジンが拳銃で彼女の首を殴った。



勿論、鴉田はふらっとして、倒れ込む。




受け止めないあたり流石よ、ジン。








ベルモット「らしくないじゃない。
いつものあなたなら、殺してたんじゃなく?」



ジン「さぁな、その口を閉じろ、ベルモット。」






バカみたい、本当に。




私たちに人間の心があるなんて思わなかった。
一体どこで絆されたって言うの。

全く。






負けだなんて、認めてやらないんだから。

生き延びてしまった。→←お母ちゃんが買ってくれたスーツ。



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とまと(プロフ) - 初コメ失礼します!続編おめでとうございます…この小説大好きなので嬉しい限りです!これからも応援してます!! (5月9日 22時) (レス) @page50 id: a58e0df712 (このIDを非表示/違反報告)
す ズ き(プロフ) - マジでただのワガママなコメントなんですけど良かったらピンガとか出して貰えませんか…! (2023年4月30日 14時) (レス) id: 0fae52931b (このIDを非表示/違反報告)
くるん - 最高小説!!!!ありがとうございます! (2023年4月17日 3時) (レス) @page46 id: ebb5ee106d (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - まさかの血繋がってないんかいw (2023年4月15日 21時) (レス) @page45 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - この小説好きです!!!結婚してください!!!!((( (2023年3月27日 13時) (レス) @page43 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことり | 作成日時:2022年5月2日 5時

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