心臓の音がうるさくて。 ページ44
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私の心臓は、壊れてしまったのだろうか。
そう思うほどに、
ドクッドクッと何度も、大きく脈打つ。
周りの音も聞こえないほどに、その音しか聞こえなくて。
それが、涙が溢れてしまいそうな程に、
幸せにも感じて。
廊下を、走って走って走り続けて、
たどり着いた先は、体育館だった。
たくさんの人がいる中で、壇上で行われている告白。
そんなワンシーンを、沢山の人に見られるなんて、
恥ずかしくてたまらないじゃないか。
やっぱなしだ、辞めよう。
そんなの、私の柄ではない。
そうやって考えて、ナムジュン先輩に、
やっぱなしです、って言いに行こうとしたのならば、
ひびき出したアナウンス。
いつでも、どこでも、パク・ジミン。
壇上に居たのは、紛れもない君だから、
だから私は、なしにするのを、なしにする。
ちょっと、ややこしいな。
ハルちゃんもそこにはいて、
騒がしすぎる声たちよりも、
自分の心臓が、どくんっと脈打つのを感じた。
垂れる冷汗、私は今まで何を勘違いしていたのだろうか。
どうして、離れないって思っていたんだろう。
そう考え出すと、涙がまた出そうになる。
気づいたら遅かった、そんなことばかりだ。
だから、好きになんてなりたくなかった。
追いかけようだなんて、思いたくなかったのに。
君がそうやって、私を愛したから。
HR｢ジミンくんのことが好きです、付き合ってください。｣
ハルちゃんは、とても可愛い。
そして、少し抜けていて、だからこそ、
守ってあげなきゃ、って思うほど。
私とは正反対なんだよ。
だから、きっと、
きっともうダメなんだろうな、って諦めちゃって。
だから、もういいや、って思っちゃって。
声が響いたと思う。
きっと、それは、
まだ私の知らない君が、ジミン君がそこにいるからこそ。
JM｢ごめん、他に好きな子がいる。｣
その言葉だけで、私は、
どれだけ救われてしまうのだろうか。
それだけで、私はどれほどまでに、
可能性を信じてしまうのだろうか。
アナウンスなんて、関係なかった。
周りの声も、何もかもどうでもよかった。
駆け出した足は、止まることを知らなくて。
また一歩、また一歩って前を向いていたから。
揺れる、髪の毛。
気づいたら、壇上にいた。
君の視界に、私は、
入れていますか。
そう問いかけたかったんだ。
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カナタ(プロフ) - ヒロインちゃんが物凄くドライで面白いです(笑)めげないジミンちゃんを応援したくなりますね^^ 更新楽しみにお待ちしてます！ (2021年6月26日 0時) (
レス) id: 062efab65d (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - あぁ...やっぱり好きです！ (2021年6月24日 13時) (レス) id: a8847eed76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2021年6月22日 0時
