ドライガールにアンコール。 ページ43
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TH side
人を好きになるってどーゆー事？
そうやって考えたってわからないから、
分かろうともしてなかったから。
けど、
君があまりにも前を向いて、
傷ついて泣いて、だけど、
ちゃんと、恋をしていたから。
そんな君のそんな所に、俺は惚れていたのかもしれない。
そんな小さなことを考えていた。
世の中ってやつは酷くめんどくさい。
今もほら、コソコソとした言葉に、
俺はため息が出そうだ。
『え、今更なの？もう手遅れだってのに、』
『ハルが可哀想。』
そうやってした言葉に、
俺はもううんざりで、
だからこそ、
ドライガールに恋をしていたのかもしれない。
そんな不確かなことを考えながらも、
俺は、何を言うのだろう。
バタバタと走っている彼女の後ろ姿は、
いつかのあの日、夕暮れのあの時。
大きく息を吸い込んで。
TH｢アンコーーール！！！！！｣
ぴしりっ、と止まった彼女の体がこちらを向くから、
だから、
また俺は拍手をしていた。
これは彼女の物語だ、
他の誰かが口を出す権利なんてない、
彼女の物語なんだ。
再演を望んだのは、俺だけじゃない。
恋の気持ちをまた甦らせることなんて、
容易い訳でもない。
｢よくわかんないけど、
ありがとう！テヒョンくん！！！｣
彼女は、Aちゃんは、
これ以上無いほどの笑顔で、
そんな言葉を俺に投げるから、
俺の気持ちもアンコールを求めてしまう。
ありえないと吐きだして、
まぁいいやと留めておく。
走り出す、彼女の背中は、
何倍も何倍も遠かった。
けど、それより遠かったのは、紛れもない、
俺の親友だ。
TH｢好きだったんだと思う、
誰よりも、何よりも、きっと。
君の笑顔が見たくて、君の幸せを願いたくて。
そんなジミナからの愛、ちゃんと感じた？｣
もう届かないとわかりきっていて、
だからこその俺は、
背中を押すことだけ。
それをどうとか何も無いけど、
ただ、幸せになって欲しいと思ってたんだ。
ジミナとAちゃんは、
どこか似ていて、
どこも似てないような、
そんなふたりだからって言う、
勝手な俺の気持ちだけれど。
君の気持ちに、アンコール。
らしくないという言葉に、
知らないふりを、
俺はした。
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カナタ(プロフ) - ヒロインちゃんが物凄くドライで面白いです(笑)めげないジミンちゃんを応援したくなりますね^^ 更新楽しみにお待ちしてます！ (2021年6月26日 0時) (
レス) id: 062efab65d (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - あぁ...やっぱり好きです！ (2021年6月24日 13時) (レス) id: a8847eed76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2021年6月22日 0時
