団体行動をしましょう。 ページ29
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夏が終わったら、という言葉に何を浮かべたか。
あの日から気まずくなれば、
それでいいや、と思っていたのだけれど、
どうやら、ジミンくんはめげないらしい。
だから、諦めろって、コノヤロウ。
そう思いながらのため息、をこぼしてから、
私たちは、
修学旅行に来ていた。
秋風巡る世界の中で、
目の前でキャーキャー言ってる女子たちに、
冷めた瞳を向けながら、
袖を伸ばす。
この世の中で嫌いなのは寒い事。
そんなことをぼんやりと考えていたのなら、
目の前の席に座るジミンくんは微笑んでいた。
｢なに、｣
JM｢Aの私服好き。｣
｢は？｣
JM｢僕の好きな服装。｣
｢ファッションの傾向変えよ。｣
HR｢私はジミンくんの服、好きだなぁ？｣
JM｢ありがとう。｣
鳴り響く線路を通る音が、
鼓膜を簡単に刺激してしまう。
揺れるから、寝れやしないし。
それに、班決めで勝手に私の許可も得ずに、
ジミンくんと同じ班になったのだから、
理解は出来ない。
早くつかないかな。
HR｢怒ってるの？Aちゃん、｣
｢怒ってないよ。｣
HR｢そうだ、私ねジミンくんと。｣
JM｢僕さ、Aちゃんと2人で回りたいな。｣
その言葉が鼓膜を刺激するから、
立ち上がって、今すぐにでも、
彼をぶっ飛ばしてやろうかと考えた。
人の気持ちも考えられないの？
そうやって問いかけたかったのに、
私の口から出たのは、
紛れもない、それは、
その言葉は。
｢いいよ。｣
そうやって紡いだ言葉に、
ハルちゃんは目を見開いていた。
これは、私と君の終わりを迎えるための言葉だ。
もうやめよう、やめてしまえ。
｢話したいこと、私もあったし。｣
そうやって微笑んでみせたのなら、
わかりやすく頬を染めて、目をそらす君がいた。
約束とか、そんなの馬鹿らしいだけだ。
さっさと終わらせて、
さっさと帰りたいな。
いつまでもそう、私は、団体行動で生きていく。
他の人と違う、なんてことは無いように。
誰にでも利用されてもいいよ、別に。
それで、1人にならないためなら、
私はなんでもいい。
そうやって、窓から外の世界を見た。
こんなにも綺麗な赤い世界の中で、
私は、
何がしたいんだろう。
旅の先、知らぬ一面、垣間見る。→←ラムネのビー玉って取れなくね。
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カナタ(プロフ) - ヒロインちゃんが物凄くドライで面白いです(笑)めげないジミンちゃんを応援したくなりますね^^ 更新楽しみにお待ちしてます！ (2021年6月26日 0時) (
レス) id: 062efab65d (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - あぁ...やっぱり好きです！ (2021年6月24日 13時) (レス) id: a8847eed76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2021年6月22日 0時
