さんにんのおうじさま。 ページ7
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No side
葛葉「ここで待ってろよ?外に出ちゃ危ないから、な?お菓子食べてていいし、ゲームしててもいいから。」
「はぁい!」
葛葉「ん、よしっ。じゃ打ち合わせいってくっから、終わったら迎えくっからな。」
「にーさま、行ってらっしゃい!」
葛葉「おう、行ってきます。」
かちゃんっ、扉が閉じた音がその場に響き渡る。
小さな子供は、落ち着かない様子のまま、ソファーに座りお菓子を食べ始める。チョコレートにキャンディ、ラムネに、と沢山食べながらも、時間の経過が遅く感じていた。足をパタパタとさせながらも、やはり退屈という気持ちは拭えきれなかったらしい。本来来ることもない兄の、葛葉の仕事場に来たのもあるせいか、好奇心を殺すことは出来ずにいた。ソファーからおりては、椅子を動かし、ドアノブに手をかける。がちゃっ、とした音が響き渡りながら、ドアがあいていくのを彼女は見ていた。廊下の先はどこまでもあり、小さな子供の視力では端っこまで見ることも出来ないだろう。ぽて、とした足音が響くかのように、1歩の小ささを感じる。全てが大きく見える世界に、瞳を輝かせていたのは紛れもないA・ラグーザである。
ラグーザ家の末っ子であり、4人兄妹の紅一点のような存在。それは大層甘やかされて育ってきた存在である。まだ子供でありながらも、欲だけはいっちょ前。キョロキョロと視界をあちらこちらへと動かしていたのならば、視界に入り込んだのはシルバーの髪と紫系統のメッシュを持つ男、不破湊の顔である。肩を揺らし、ぽすんっと驚いたのか、尻もちをつくA。それを見つめていたのは、残り2人、イブラヒムとローレン・イロアスでもあった。
不破「こんなとこで何してるのかにゃ〜?迷子ちゃん?」
「にーさまのね、つきそい!」
イブラヒム「にーさま?」
ローレン「誰のこと?」
「さーしゃにーさま!」
不破「サーシャって誰だ。」
「Aはね、A!おーじさまたちのおなまえは?」
ローレン「王子様ァ?」
不破「お初お目にかかります、不破湊と申します。Aお姫様?」
「みなと〜!んふ、Aちゃん、おひめさま?」
イブラヒム「なに、そーゆー自己紹介せんとダメな感じ?」
ローレン「えー、っと。ローレン・イロアスでっす、A様?」
イブラヒム「おい、やめろってだから。」
「んへへ、ろぉれっ!」
ローレン「ッスーーーー、えぐっ、破壊力。」
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あめ - めっちゃこのお話好きです…!!更新待ってます!! (2月18日 22時) (レス) @page37 id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
(^o^)/(プロフ) - うわうわうわ待ってました大好きです。コメント失礼しました。 (2月7日 0時) (レス) id: b873b0040b (このIDを非表示/違反報告)
poco(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませて頂いております!釈迦さんとの絡み最高でした!是非、他にも釈迦さんや釈迦さんのお子様との絡み等々投稿して頂けると泣いて喜びます(笑)応援しています! (2月6日 17時) (レス) id: 7086e430c4 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - 初めまして、作品楽しく読ませて頂いております! 本編読む前に説明にある「わかった、オレが令和のドラえもんになる、待ってろ。」が好きすぎてそこから進めないことが多いですそれだけですありがとうございました!! ご自愛くださいー!(?) (10月24日 23時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
なるみや(プロフ) - とてもすきですかわいい (10月24日 2時) (レス) @page9 id: 7e54cbffac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことり | 作成日時:2023年10月22日 0時