我儘プリンセスに寵愛を。[ 終 ]

休日に出勤とかめんどくせぇーだろ。 ページ6

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鳴り響いた通知音に、予定なんかあったっけ、と思いながら画面を見た。そしたら｢打ち合わせ、今日に変更。｣の言葉に、ふざけてるだろと思う。まぁいいか、予定らしい予定は、………あったな。今日Aと公園に行く約束してたわ。あー、でも、打ち合わせには行かねぇといけねぇし。スマホを机に置いては、朝ごはんを食べてるAを見つめる。頬にヨーグルトをつけてるのを見て、ティッシュで拭ってやった。｢んぅ、｣と声を漏らしながらも、にぱっ！と笑った顔を見て、思わず頬が緩む。まぁ公園は仕事終わりに寄るか、と思いながらも、立ち上がってはAを見下ろす。牛乳を飲んでるのをみながら、わしゃわしゃと頭を撫でれば、不思議そうな顔をされた。





葛葉｢今日、少し仕事入っちまったんだけどよ。わんさんとお留守番と、オレと仕事場まで来る、どっちがい？仕事中は他の部屋に居ることになっから、あんまし変わらんけど。｣

｢こーえんは？｣

葛葉｢仕事終わりに行こうな、約束だから。｣

｢ついてっても、めーわく？ならない？｣

葛葉｢なんねぇーよ、大人しくしてくれるなら。もしかしたら、遊んでくれるやつらがいるかもな？｣

｢いくぅ！あのね、Aねぇ、にーさまがおしごとしてるとこ、みたい！｣

葛葉｢や、今日は〜……、見れっかな。わからん。とりあえず行くか、着替えろよ〜。｣

｢はぁい！｣





お留守番とついてくるか、どっちがいい？という問いかけに、いくぅ！と元気よく答えるA。着替えろよ〜と言えば、返事をしては｢ごちそーさまでした！｣と朝ごはんを完食していた。食器をさっさと洗っていたのなら、もう1人で着替えることが出来たのか、可愛らしい服を身に纏うA。黒なのに可愛さもあるワンピースを着て、くるくると回って嬉しそうにしてるから、まぁいいかとした。お菓子を持って鞄を持って、外に出る。太陽が眩しい、と思いながら手を繋いで会社へと向かう。｢にーさま、Aちゃん、ほしーものがあるの。｣と言われるから、またオネダリかぁ？と思った。




我が家のお姫様はどうやら自分の可愛さをちゃんと理解しているらしい。




まぁだからか、親も兄貴たちも甘やかしているのだろう。気持ちも分からんくないが、それでも我儘娘だと思うのは、変わらんと思う。全く、抜かりのないやつである。許してやってるオレが偉い。

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