我が妹ながら恐ろしい。 ページ47
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案の定と言えば、案の定である。
ふわっちの膝上に座りながら、甲斐田の羽織を頭から被り、社長のキラキラとしたカードを眺め、もちさんのお守りを握っている妹が居た。こいつ、無敵すぎんだろ。それに頭を抱えつつも、上着と鞄を持ちつつ、Aの首根っこを掴む。そもそも、オレとの約束を破って、どっか行きやがって。羽織が落ちては、お守りから手を離し、カードからも手を離していた。全部受け止めているふわっち。じと、としたような瞳を向けたのならば、気まずいのか目を逸らされる。お前、自覚してるのが一番タチ悪いんだからな?と、子供に教えることでは無いことなんて、オレも分かってんだよ。
葛葉「こんの、甘ったれクソガキが。」
加賀美「思った以上に口悪いな。」
剣持「子供に向かってなんてことを。」
甲斐田「相手は子供なのに。」
不破「けど可愛いもんな〜〜??」
葛葉「可愛すぎなのも問題だろ〜が、これは。」
「に〜さまぁ、だっこ!」
葛葉「くっっっそ、甘えんのうめぇのなんなんだよ…………!!!!」
剣持「躊躇いもなくだっこしてるじゃん。」
甲斐田「えぇ……………、何見せられてるの………?」
加賀美「私の方が高いですよ、」
不破「社長張り合ってる?」
こちらに手を伸ばして、まるでオレが迎えに来たことが嬉しいのか、ニコニコとした笑顔を浮かべてくる。それのついでのような甘えに、思わず抱っこしてしまうオレだけど、ほんとに腹立つぐらい可愛いのも問題だ。社長の私の方が、に恐らく抱っこしてもらったんだろうな、ていう感じ。甲斐田の羽織を拾っては、甲斐田に渡す。「手、少しは手当してあげて下さいね。術解いてない状態の時に、ずーっと握ってたから、少し赤くなっちゃってるので。」という言葉に、Aの掌を見る。確かに赤くはなってるものの、大きめの怪我とかでは無い。だから、まぁいいか、とはする。
怒られる、と思っているのか、眉を下げて様子を伺うものだから「怒ってねぇよ。」と言うと、分かりやすく顔を明るくしていた。ダメだな、これはもう。お留守番させた方が良さそうだし、誰かんとこに預けた方がいいな。宇佐美とか、ヒーローたちにでも預けるか、これからは。そうでもしねぇとこいつ、どこ行くか分かんねぇし。我が妹ながら恐ろしささえ感じてしまう程である。はは、と軽く笑いつつ帰路を辿るだけだった。
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あめ - めっちゃこのお話好きです…!!更新待ってます!! (2月18日 22時) (レス) @page37 id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
(^o^)/(プロフ) - うわうわうわ待ってました大好きです。コメント失礼しました。 (2月7日 0時) (レス) id: b873b0040b (このIDを非表示/違反報告)
poco(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませて頂いております!釈迦さんとの絡み最高でした!是非、他にも釈迦さんや釈迦さんのお子様との絡み等々投稿して頂けると泣いて喜びます(笑)応援しています! (2月6日 17時) (レス) id: 7086e430c4 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - 初めまして、作品楽しく読ませて頂いております! 本編読む前に説明にある「わかった、オレが令和のドラえもんになる、待ってろ。」が好きすぎてそこから進めないことが多いですそれだけですありがとうございました!! ご自愛くださいー!(?) (10月24日 23時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
なるみや(プロフ) - とてもすきですかわいい (10月24日 2時) (レス) @page9 id: 7e54cbffac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことり | 作成日時:2023年10月22日 0時