世界でたったひとつのプレゼント。 ページ19
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お前がくれるもんなら、どんなブランド品よりも価値があるだろうに。
「さーしゃにーさま!おはよう!!」
葛葉「おー、はよ。んはは、元気だな、朝から。」
「さーしゃにーさま、て!おててだして!!」
葛葉「なんだよ、何くれんの。」
「こぇ!!あのね、おかーさまと、おとーさまとね、かいにいったの!!A、おこづかいでね、かったやつ。いつもかってもらってるおよーふくとかよりもやすいけど、でもね!にーさまににあうとおもって、………きにいらなかった?」
葛葉「嬉しいよ。マジで、嬉しい。お前がくれたもん全部、宝物だよ。ブローチなブローチ、」
「おりじなるの、ぶろーちなの!!あとこれ!んふふ、かたたたたきけん!!!」
葛葉「た、が1個多いわ、お前。ん、確かに助かるプレゼントだな。ありがとう、」
夢から覚めたお姫様は今日も今日とて騒がしい。
目を大きく開きながら駆け寄り、ちょこちょことオレの周りを動く。手を出せ、と言われるから、しゃがんで手を出す。そうすれば、オレの手のひらに乗っけられたブローチ。真っ赤な宝石と、オオカミに羽のようなもの。キラキラと輝いてるのを見つめる。もじもじとしながら、話してるのを聞けば、両親がお金を出したことは明確だった。それでも安いやつ、なんていうが、それでも関係はない。きっと世界の誰が欲しがったって、何億積まれたってオレはこれを誰にも譲ってなんかやんねぇよ。わしゃわしゃと頭を撫でると、得意げに、自慢げに笑うA。
それと一緒に出された肩たたき券。まぁゲームのし過ぎとかで肩とかいてぇーし助かるな、と話しながら頭をまた撫でる。どうしようも無いほどに嬉しい、そんなの表になんか出してやんねぇけど。手を伸ばしてぎゅうって抱きしめた。くふくふ、と幸せそうに笑うものだから、オレも頬が緩む。そりゃ毎年祝われてるけど、恥ずかしさだって本当はある。リスナーや同期とかに祝われるのも勿論嬉しい。けど、まだ幼い妹が、一生懸命お祝いしようとしてることが、なにより嬉しかったのかもしれない。
葛葉「さっさと飯食っちまおうぜ。そしたら、買い物しに出かけよう。な?」
「うん!!あのね、あのね!おかーさまがね、じゃーん!かーど!!!」
葛葉「は?」
「これでね、すきなだけかってあげなさい、って!んふふ、ね、さーしゃにーさま、さぷらーいず!!」
葛葉「イカれてるだろほんとに。」
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あめ - めっちゃこのお話好きです…!!更新待ってます!! (2月18日 22時) (レス) @page37 id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
(^o^)/(プロフ) - うわうわうわ待ってました大好きです。コメント失礼しました。 (2月7日 0時) (レス) id: b873b0040b (このIDを非表示/違反報告)
poco(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませて頂いております!釈迦さんとの絡み最高でした!是非、他にも釈迦さんや釈迦さんのお子様との絡み等々投稿して頂けると泣いて喜びます(笑)応援しています! (2月6日 17時) (レス) id: 7086e430c4 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - 初めまして、作品楽しく読ませて頂いております! 本編読む前に説明にある「わかった、オレが令和のドラえもんになる、待ってろ。」が好きすぎてそこから進めないことが多いですそれだけですありがとうございました!! ご自愛くださいー!(?) (10月24日 23時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
なるみや(プロフ) - とてもすきですかわいい (10月24日 2時) (レス) @page9 id: 7e54cbffac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことり | 作成日時:2023年10月22日 0時