Hey Siri、問題児を改心させる方法を教えて。2 [ 終 ]

愛に泣いている。 ページ42

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愛が泣くことは無い。
愛は、いつまでも無情である。それに感情とやらは存在しないし、きっと息をすることもない。心の臓に突き立てられたナイフは、それを殺すための愛でしょう？と笑った悪魔は、死んでいただろうに。そわんな事を考えて、馬鹿らしいと思って、けらりと笑う。愛は泣いていたのかもしれない。ぽろぽりと涙を流しながらも、きっとそれは地面の色さえも変えることの出来ない空虚だろう。私があれやこれやと考えている時に、決まってと言うように、とんがった爪で私の眉間をぐりぐりと刺してくるのは葛葉くんで。それを見つめながら、｢また難しいこと考えてる。｣と言いたげな顔するのがイブラヒムくんで、そんなの気にせずに人の筆箱を漁るのが不破くんだった。地味に痛いんだよな、これと思いつつ、ぱしっとその手を振り払う。





｢逆に聞くけど、そんなわかりやすい好意を向けられても、私答える気ないからね、言っとくけど。｣

葛葉｢答えて欲しいなんて思ってねぇけど。｣

｢はいはい。ローレンくんのとこ行ってこよ、っと、｣

不破｢俺らには構ってくれんの？｣

｢ばかだね、ローレンくんが来てくれて、テストを受けてくれたら、私はもうお役御免なの。そしたら、君らと関係を切っても平気なわけ。｣

イブラヒム｢まじで慈善活動やん。｣

｢しないと叶くんが煩いんだよ。｣

叶｢少しは態度を改めようね、て話。｣

｢ほらぁ。｣

叶｢ちなみに今日の放課後は草むしりです。葛葉たちも手伝うこと。｣





はいはーい、て返しながらの昼休み。立ち上がり、いつものところへ行こうとすれば、教室へとやってきたローレンくん。一気に静まりかえるから、気まずさを感じているのを見つつも、私は声を出す。｢ローレンくん、今日放課後、草むしり手伝って。｣というと、｢はぁ？｣と言われた。そんな嫌がらんでもろて。私もやりたくない中やるんだから。前にやったの夏だし、もう生えてくる時期か。雑草って割と根っこから取らないと、結局伸びてくるのかな。そこら辺の知識は知らないから、今度調べようと思っていた。｢まぁ、気が向いたら、行くわ。｣という言葉を残して、君が去るから。




意外だな、そう言うと思わなかった。そう考えていたのなら、不破くんに乗っかられては、ぐぇっとする。何ヶ月も経っていて、もうすぐで二学期の最後のテストになる。チャンスが2回しかないから、ほんとにやめて欲しいんだよな。

case 24 ／ 塗れる赤色。→←馬鹿だねと君に笑って言ってやるの。

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