Hey Siri、問題児を改心させる方法を教えて。2 [ 終 ]

勘違いしないで、これは君らのためじゃない。 ページ15

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しまった、やらかした。




そんなことを思いながらも、なぜ私は問題児4人に囲まれている、というか、四方向にいるのだろうか。場所は、彼らの家だった。変わらずに、学校に来いと言いに行った朝、彼らは珍しく起きていた。けど制服には着替えておらず、ソファーに座っていたのを見る。それで、不破くんに腕を掴まれては座らされたわけで。多分きっと、坂城さんから聞いたのだろう。それにため息を吐き出した。そのことなんだろうな、と思いながらも、私の言葉ではなく彼女の言葉で動くならば、私は不必要なのでは？と思いつつ、時計をチラチラと見る。これで遅刻扱いなったらこいつらのこと、殴ろうかなと思うほどに。沈黙の空間だから、立ち上がって学校に行こうとすれば、ローレンくんに座らされてしまうから、逃げることも出来ない。




お前らほんとになんなんだよ、いい加減にしろ！と言いたいが、彼らは心が子供なので、私が大人の対応をしましょう。私優しいので。そんなことをぼんやりと考えながらも、切り出したのはやはり私だった。｢昨日のこと、坂城さんから聞いたの？｣なんて言えば、肩を揺らしたのが不破くんと葛葉くんで、なんの反応も示さなかったのが、ローレンくんとイブラヒムくんだった。それを見つつも、勘違いされそうだなと思う。まるで私が彼らのために動いたように、まるで1年前の全てがすれ違い始めたのを紐解くかのように、思われていそうだ。そんなの違うし、むしろ興味もない。吐き出そうとして、とどめての繰り返しをしながらも、私は言葉を漏らすだけだった。





｢君らのためにしてないからね。｣

葛葉｢んなことわかって、｣

｢分かってないよ。今もそうやって私と坂城さんに向けてるのは、なに？期待してんでしょ、ずっと、｣

葛葉｢は、｣

｢してないって言えんの？｣

不破｢そ、れはさぁ、ちゃうくて、｣

ローレン｢してねぇーし。｣

｢勘違いしないで。何度も言うけど、私は君らのことなんてどうでもいい。テストさえ受けてくれれば、私はどうでもいい。｣

イブラヒム｢………前々から思ってたけど、それが人にものを頼む態度かね。お前も勘違いすんなよ。｣

｢一度抱いてきたくせに良く言えんね、君ら。｣

不破｢ちょー可愛かった。｣

｢うるさいよ。｣





揺れたのは、瞳。心情、それから、なに？そんなことを考えながらのこの会話に、果たして意味はあったのだろうか。そんなことを、考えてばかり。

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