Hey Siri、問題児を改心させる方法を教えて。2 [ 終 ]

｢ムカついたから！！｣ ページ14

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人を助けようと思うことは無い。
それをしたとこで、私になんの意味があるんだろ、と思うから。それを言うと、よく周りは｢サイテー｣だの｢人の心がない｣だのいうけど、自分のことで精一杯なくせに周りに手を差し伸ばして、ダメになってる人を沢山見るから、そうはなりたくないと思うだけである。自分のことちゃんと出来てないのに、他人に手を差し伸べたって、だめだって思うけど、ほれならなんで私は今坂城さんの目の前に立って、目の前の他クラスの男子の頬を叩いたのだろうか。





坂城｢槙野、さん？｣

｢あぇ、やらかしたかもしれん。｣

坂城｢は、｣

｢まぁいいや、坂城さん！とりあえず逃げちゃお！！まぁなんかあっても、叶くんたちが助けてくれるし！！｣

坂城｢え、あ、ちょ！！なんで、なんで？！槙野さん、私の事嫌いなんじゃ、｣

｢いや、なんとも思ってないけどさぁ。ムカついたから！！いい加減あんたも学びな？無理してあーゆーのに属さんでも良いでしょうよ。｣

坂城｢っ、｣

｢あーーぁ、都ちゃん先生に怒られそう！まぁいいか、満足満足。｣





そう、ムカついたから。とても、ムカついたから。きっと、私はムカついてたから、殴ってやったんだ。結局葛葉くんたちは来るかも分からなくて、曖昧な返事を返された朝。今、昼休みでたまたま遭遇した現場に、私は足を向けていた。変わらないような取り繕うような坂城さんを見て、ケラケラと笑っていた他クラスの人たち。｢またあの4人で遊ぶの？｣て言葉を投げられていて、テキトーに笑って流そうとしながらも、そーゆー役を演じようとしているのを見て、きっとムカついていたのだろう。どうして彼らをそのような目で見るのだろうか。そんなことを思いながら、大して力も強くないのに、男を叩いて、そのあと坂城さんの手を掴んで走り出した。逃げちゃお、でいいながら走って、教室まで戻ったのなら、叶くんたちは驚いていた。




まるでなにかあったのか、っていうのと、坂城さんとなんでいるの？みたいな感じの顔を見て、私と坂城さんはくはっと笑っていた。そんな顔するんだなぁと思いながら、いつもの自分の席に座り、お弁当を取りだしては食べ始める。卵焼き甘いなぁ、と思いながらも、堂々と私の空いてる隣の席に座る坂城さん。それを見つめながら、｢身の丈にあった友達選びをすることにしたの。｣という言葉に、まるでランクを下げたみたいな言い方だな、と思った。良いけども。

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