土属性の魔法学生は平穏に暮らしたい。 (ページ9)

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私の頑張りを認めてくれてもいいと思うの。ページ9

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ベッドに倒れ込み、天井を見つめた。
もう何日も筋肉痛である。これはもうどうしようも無いな、と思っていたのなら、ノックもなく開けられた扉。その先にいたのは、小柳くん。え、なに、お前。乙女の部屋やぞ、巫山戯るなよと思っていたのならば、ズカズカと部屋に入ってきては、ベッドに腰掛けられる。なんかあったかな、と思いつつも、別に集まりとかは無いし。私が誰かひとりの魔法を録画されるまでは、だけども。

小柳｢まじで筋肉痛で死んでんだな。｣

｢スパルタだよ、あれ、｣

小柳｢んまぁ、お前は昔っから魔力なかったし。｣

｢小柳くんたちはあるもんね。変身魔法を得意とする小柳ロウくん、｣

小柳｢うっぜー、｣

｢それでなんか用？私、夕食まで寝たいんだけども。｣

小柳｢ああ、これ。ライからの預かり物。記録魔法が掛けられたカメラ。｣

｢やだ、伊波きゅん………。ほまに、お前らよりも使えるってほんとに。｣

小柳｢あーーどうか、先輩方との決闘で、死んでくれますように。｣

｢それはシャレにならんって。けど、私が死んでも、小柳くんは泣かないでね。｣

小柳｢泣かねぇーよ、だってお前、死なねぇーじゃん。｣

その記録の仕方をどうしようかな、と悩んでいたのならば、小柳くんに差し出された、小型カメラ。ローブの胸ポケットに入る程度の大きさである。伊波くんかららしく、その有能さに私は泣いていた。こいつと来たら、死ねと言うし。はぁー、これはモテませんね、と思いつつも、やはり2年生の中では優れている方だと思う。白狼という稀な変身魔法が使える小柳くんも、やはり注目されている。トーナメント戦にだって出ることだろう。星導くんたちもそうだし、けど私より心配すべき生徒は他にもいる。渡会雲雀くんとか、特に。

それを先生に言えば｢あの子は魔法の素質があるからね。成績の悪さは、発想力とかで補われてるの。｣て言ってた。それはもはやずるでは？と思いつつも、まぁいいかとする。小柳くんにウダウダとしながらも、部屋のノックをせずに入ってきたのは叢雲くんである。｢どったの、｣というと｢夕食の時間やから、行こーって声掛けに来た。｣て返された。まじかそんな時間か、も思いつつ時計を見たのならその通りで。起き上がり、欠伸を零す。何食べようかな、と思いつつ、寿司の気分だった。サーモン食いてぇな、と思いつつ、階段を降りて、食堂へと向かう。