土属性の魔法学生は平穏に暮らしたい。 (ページ27)

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勝てるわけねぇだろ、何言ってんだお前。ページ27

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｢ちゃうんすよ、ねぇ？伊波くん。｣

伊波｢オレは知りませーん。このバカが、オレが作った！魔具を！！目の前で！！！壊したので！！！｣

｢激おこですやん、どうしよう上司。｣

『謝りなさい。』

｢ちっ、反省してま〜す。｣

小柳｢行け、ライ！殺せ！！｣

星導｢殺れ！！！｣

叢雲｢殺したれ！！｣

｢最悪だよこいつら。｣

本当に反省はしてるんだよ、私。少しだけね。
そう思いつつも、目の前の上司は溜息を吐き出しながら謝れというから。面倒臭いな、と思いつつも、反省してま〜すと言えば、後ろ3人の野次に最悪だ、としていた。場所は学校の外、時間は夜遅い。夜遅くに学校の外に出ることは違反である。そのため、バレたら怒られるがバレない自信もあるのだ。まぁ、諸々関連しているから。学校で着ている学年ローブではなく、黒いローブを身にまとい、フードを被っていて。場所は地下、合言葉必須だし、早々に入れない。というのも私たちの密会に使っているんだけど。右手の痺れはある程度無くなっており、使えるは使えるし、ぶんぶん振り回しては平気なのを感じる。記録は取れたのか、という問いかけに｢や、まぁ、壊したんでないっすね。｣と言えば『ばかもの！！！』と怒られた。

思わず叢雲くんの背後に隠れる。久しぶりに怒られた、やだぁとしつつ、伺えばまた頭を悩ませていて。｢だぁって、契約としての力だから、本来の魔法じゃないっすよアレ。｣と反論して見せると上司は『それでも記録は記録だろ。』という言葉。｢妥協か、｣｢妥協でいいんか。｣｢だからこの人出世しないんですよ。｣｢奥さんがこの前泣いてたわ、いつまでその地位なんだ、と。｣｢泣かすなよ〜。｣と5人で言えば、上司に睨まれてしまった。最悪か、やはり。ていうかそもそも、勝てると思ってなかったし。というか、死ぬと思ったしあれは。

｢そもそも、魔法記録してどうするんです？なんで、私がこうも身を投げるようなことを、｣

小柳｢そのうち死ぬかもな。｣

星導｢どーせなんとか生き残りますよ、こいつは。｣

伊波｢オレの魔具が無駄になるから、もうやだ。｣

叢雲｢骨は埋めたるからな。｣

｢叢雲くんに関しては殺しに来てない？｣

『2種の魔法の記録が少ないからな。そのための記録だ。』

案外シンプルな理由だなぁと思った。いや、そうであっても私、次負けるかもというか、死ぬよ、それはもう。