土属性の魔法学生は平穏に暮らしたい。 (ページ24)

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私、君たち以外のことは、どうでもいいよ。ページ24

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助けようとか思わないし、救ってあげたいとも思わない。私はそこまで出来た人間でも、善人でもないから。ボロボロになりながら、医務室へと行けば健屋先生は目を見開き｢どうしたの！その傷！！｣て大きな声を出す。それに｢決闘しました、手当おなしゃす。｣と言うと、｢おバカ！！！｣と怒られた。平穏に暮らそうとしてただけなのにな、と思っていたのならば、どうやらサボりでベッドを使っていた小柳くんが、呆れた顔でこちらを見る。伊波くんはずーっと怒ったまんまだし。態度について言いたいんだろうな、ということを考えつつも、私は目立ちたくないだけ。

小柳｢予定ではもっと先なんじゃねーの？｣

｢星導くんと緋八くんと話してたの、聞いてたっぽい。｣

伊波｢あーもしかして、魔力探知機使った？？｣

｢伊波くんが居なかったら、多分私は泣いていたことでしょう。｣

伊波｢はいはい。折角記録したの壊したせいで、また決闘する羽目になったけど、どうするの？｣

｢うん？どうするのって？あの人たちが魔法を自分の物にしてくれない限り、私なんもしないし、決闘も申し込まないよ。何を言う、お前は。｣

小柳｢Aが馬鹿なのは知ってたろ。｣

伊波｢俺悲しいよ、ほんとに。｣

なんで、こいつらといい、先輩たちといい、まるで絶望みたく頭を抱えるんだ。中々に失礼だぞ、ほんとに。悲しくなりながらも、健屋先生の治癒魔法を受けていた。ときおり叱責がまじりながらも、テキトーに謝る。私、本当はこんなことする予定じゃなかったし、小柳くんたちがいるから何も仕事はない、と思ってたんだけどな。トーナメント戦のときに記録して、仲良くなったタイミングとかで、彼ら視点での過去を知る、だけで終わりでよかったのに。複雑に絡まった糸のように、解くのが難しくなりつつある。桃色の夕焼け空のような瞳を向ける伊波くんに手を伸ばし、ぎゅうって抱きつく。疲れた、ほんとに。魔力もほとんど残ってないし、久しぶりに戦った気がする。

｢疲れたの、｣て問いかけに、こくりっと頷く。身体中痛いし、闇魔法に素手で触れた余韻もまだ残る。びりびりとした感覚が、右手に、まるで忘れるなというように残っているから。｢私、伊波くんたち以外のことは、どうでもいいもん。｣ていうと、小柳くんは｢俺も、お前以外はどうでもいい。｣て言う。んはは、何言ってんだこいつ、て笑ってやったんだ。