土属性の魔法学生は平穏に暮らしたい。 (ページ12)

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魔法、混ぜるべからず。ページ12

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｢風魔法と炎魔法を組み合わせたら、まぁ所謂炎の竜巻。それなら、あとはなに？星導くん。｣

星導｢あと？んー、なんでしょう。俺、そこまで魔法組み合わせたりしないんで。マナの方が詳しいんじゃないですか？｣

緋八｢俺ェ？んー、あとは。水と炎だとか、風と土とかの相反する属性を混ぜるのも強いんとちゃう？けど、混ぜすぎるとアカンって聞いたことあるけど。｣

｢じゃあさ、聖魔法と闇魔法は？｣

星導｢あー、あの二人の？｣

｢もし、聖魔法と闇魔法が複合した場合、何が起きる？｣

緋八｢分からんなぁ。そもそも、聖魔法と闇魔法は、選ばれたちゅーか、特殊なケースしかないしな。俺らがその魔法を使おうとしても、先に死ぬわけやし。魔法が人を選ぶやつやから、｣

｢じゃあ、今から十年前の事件は、魔法と闇魔法が、混ぜ合わされた際に起きた出来事だったら？｣

星導｢その事件の真相解明でもしようとしてる？馬鹿なのに？｣

2年生の談話室、教科書とノートを広げながら、星導くんと緋八くんと話しながらである。こちらもお仲間というか、こっち側の人間。問題を解いてるのを見ながら、魔法の組み合わせについて話していた。相性の良い悪いに限らず、そもそも2属性の魔法を同時に扱うこと自体難しい。中級魔法を応用するわけだし。同時にではなくても、魔力問題もあるため、それぞれ得意とする属性魔法を伸ばしていくのが、本来だ。まぁ別に私は土属性魔法でいいんですけど。そう考えつつ、聖魔法と闇魔法について問いかける。真相なんて興味もないが、聖魔法と闇魔法については興味が出てきた。

人が魔法を選ぶのではなく、魔法が人を選ぶ魔法。それが、叶先輩と葛葉先輩の持つ魔法である。例えどんなエリートでも、聖と闇に選ばれなければ使うことも出来ない。教科書での、聖と闇についてはそう記載されていた。ふーん？としながら、仮説を立てていく。それなら、あの二人はなぜ魔法を組み合わせようとしたのか。好奇心で起きてしまった事故なのか、それとも知っていてやったのか。これだけでも、色々と変わってしまう。無知というのは時には残酷なものである、そう思いつつ、教科書類を閉じる。

｢どうしようね、魔法の制御出来てるか問題の時に、混じりあったら。｣

星導｢今度はこの学校と、俺たち生徒の存在が消えますよ。｣

緋八｢あはは、マジで勘弁。｣

｢死ぬかも〜………。｣