土属性の魔法学生は平穏に暮らしたい。 (ページ2)

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土ボコにだっていい所はあるだろうが。ページ2

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魔法というものがある世界で、私は特別な魔法使いでも何でもなかった。所謂聖魔法とか、全魔法の使い手とかそんなものでは無い。土魔法の使い手である。いや、別にいいだろ、土魔法にも土魔法なりの頑張りや、良いとこがあるんだから。と、誰に説明してるかも不明ではあるが、そんなことを考えていた。魔法学園2年目の私。学園では魔法を学ぶのだが、5年生とされている。しかも15歳から入り、20歳の成人での卒業だ。その私、17歳。ついに呼び出しを受けた。いや何かしたわけでもない、とても土魔法が上手いとかでもない。この前のテストで、さすがにテキトーにやり過ぎたのかも。点数低いかな、それとも魔法テストの方かな。さすがにあれは底辺すぎたか、と思いつつ職員室に行けば、夢追先生とオリバー先生が待っていた。

｢いや、私も努力はしたんすよ。｣

オリバー｢1言目から言い訳か、見苦しいぞ。｣

夢追｢別にね、成績が悪いとか、態度が悪いとかじゃなくてさ。2年生にまでなっても、魔法テストで、土ボコを披露された僕らの気持ちも考えて欲しいの。｣

｢土ボコは土ボコでも、私の腰ぐらいまでの土ボコっすよ。上出来だと思いません？｣

オリバー｢土ボコ以外の魔法も覚えなさい。2年生なら、中級魔法ぐらいは覚えようとするんだよ、｣

夢追｢覚えれないのと、覚えようとしないの、どっちかだけ教えてくれない？｣

｢覚えるのとか、面倒っすよね。｣

オリバー｢学校やめろ。｣

｢仮にも教師がそんなこと言っていいのか、おい。｣

土ボコぐらい良いだろ、去年より土ボコの高さが上がったんだから。褒めるべきとこだろうが、と思いつつも、話を聞く。成績とかの問題ではなく、やはり成長について言われた。まぁそれもそのはず、1年生で初級魔法をみにつけ、魔法の基礎を覚えては、2年生から中級魔法に挑戦するのが本来である。2年、3年で中級魔法を覚え、4年、5年で上級魔法を使えるようにするのだ。おまけに、4年生からは実習もある。魔法使いたちが働いている魔法省での仕事を、優秀な生徒は体験というのか、手伝うことが出来るのだ。実際に、有名所で言うと、叶先輩や葛葉先輩とかあたりだろう。

おまけに、5年生の長尾景先輩や加賀美ハヤト先輩に関しては、討伐依頼の最前線に立ち、依頼をこなしたと聞く。

｢や、そこまで望んでねぇーっす、私。｣

平穏に暮らしたいだけなので。