距離感バグ、継続中。 ページ14
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｢告白された、て聞いてなんも思わんかった？｣てイブからの問いかけに、｢ノンデリなのにか、て思った。｣て返せば、はぁーって溜息を吐き出さていた。それに、なんかじゃない？て思いつつ見つめれば、口の中にプリンを突っ込まれるから、んぐってしてしまう。目の前の3人は何を見せられてるんだ、ていうような顔をされるから、ほんとに変だなぁ、て考えていた。お昼の時間が終わるチャイムが鳴り響く。それにお弁当を片して、立ち上がってはホコリとかを払う。ぱぱっ、と払って、伸びをひとつ。食べすぎたかなぁ、て考えながらくぁっ、と欠伸を零した。｢イブもどろー、｣て声をかければ｢んー。｣て、軽いような返事。紙パックのミルクティーを飲み干し終わって折りたたんでいて、袋の中に突っ込んでいた。
3人にまたねー、て言いながらその場を去った。途中のゴミ箱にゴミを捨てたのを見つめつつも、変わらないような距離感で隣を歩く。別に、触れ合ったりとかが多いわけじゃない。なんならイブが嫌がる、多分。だるそうな顔をされるから、私は嫌なんだな、て思うことにした。｢なんでふったの、｣て問いかけをすれば｢別に、要らんしな、て思っただけ。｣て返事に告白した女の子が、可哀想だなって思ってしまう。こんなやつ好きにならん方がいいよ、て言ってあげたい。普通に甘い物食べてれば｢また太るよ。｣とか言うような人だから。また、ってなに、太ってないが。そうやって反論すれば、あーごめんごめん、て軽く謝る程度。教室にたどり着いて、ガラって扉を開けて、ロッカーから荷物を取り出してってして。ね、普通でしょ、これ。
イブラヒム｢もしさ、｣
｢なぁに。｣
イブラヒム｢俺に彼女できたらどうする。｣
｢どうもせんけど、｣
イブラヒム｢……………そ、｣
｢なんで？欲しいの、やっぱり。｣
イブラヒム｢違うけど。｣
｢なんなん、｣
イブラヒム｢ただ、どっちかに恋人出来たら、このまんまって無理なんじゃないかなーって思って。｣
｢え、｣
イブラヒム｢ふつーに考えたら、分かるくね。｣
多分、ずっと私は知らないフリをしていて、分からないフリをしていた。多分、願ってることが多くある。イブに恋人が出来なきゃいいのに、て思うことはある。フレンが前に言ってたように、私たちの距離感はバグってるから。だから、嫌な思いをさせることなんて明白だから。だから、………今は、知らないフリをしていたいな、て思うのも、我儘だ。
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作者名：ことり
| 作成日時：2024年2月8日 22時
