ギャルだから仲間だよ。 ページ2
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「いぶー、ジャージ。」
イブラヒム「どっち、」
「うえー。」
イブラヒム「んー、」
「あざす。」
フレン「思うけどさ、そんな平気そうに男からジャージ借りる女が、自分の恋人の近くにいたらほんとに耐えられない気がしてる。」
「別に私たちお互い、恋人いないし。」
フレン「いた場合の話。」
「居る場合が来るとは思えませんねぇ。」
午後の授業で体育があるから、着替え終わった後に、クラスに寄る。がら、て開ければ普通に着替えてるクラスメイトたち。何人かは「きゃー!(野太い声)」とか出してるけど、もう2年生になって半年が経つのに、未だに騒ぐか、というほどだ。顔を覗かせれば、着替え途中のイブ。声をかけて、ジャージと言えばどっち、て問いかけ。たまぁに両方借りることもあるけど、今日は上だけでいいかなって。そーすると、投げられるようにとジャージを渡されるから、受け取ってはソレを着る。フレンがそれを見ながら、眉を顰めていては、嫌そうな顔をしていたけど。多分、恋人がいる場合、友達だよというような同性が嫌なんだろうな、て。それこそ、男女の友情が成立してない、と思う人達なんだろう。
「でも、異性として見てないし。イブは、ギャルだし。仲間仲間、」て言うと、肩を掴まれてしまう。「そう言ってても不安なものは不安なのよ、」て言われちゃうから、そーゆーもんなの?て考えて。でも、元恋人たちは、イブと仲良くしてると嫌だ、なんて言うし。何も無いのに?て聞いても、何も無いのに、て返されちゃうから、考え方の合わなさを感じていた。ただの友達なのに、て言うけど、多分嫉妬とかでは無いのは分かる。ただ、多分きっと相手がもしかしたら好意を抱いてるかもしれない、というのもあるのだろう。まぁそこら辺は、各々って感じではあるんだけども。
フレン「とにかく、イブちゃんに彼女できた時、その距離感やめなね。」
「してても、疑わないと思うんだけどなぁ。」
フレン「ほかの人たちは、男女の友情は成立しないと思ってるの。」
「成立するっていう証明、私たちがしていけばいーってこと?」
フレン「馬鹿め。」
「え、なに!?」
フレン「早く行こー。」
最後の最後に馬鹿、ていきなり言われる。男女の友情か成立する、て証明するのって、やっぱり難しいんだなぁて思う。けど、ほんとに私たちなんも無いんだよ、て言うしかない。ほんとのこと、なのにね。
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作者名:ことり | 作成日時:2024年2月8日 22時