08.兎 悟side ページ8
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いかにも唇の皮が剥けそうになった唇。
夜眠過ぎて保湿忘れちゃったのかな?
ああー、可愛いなあー…。
本当に可愛い。
自分の舌でペロ、と唇を舐めるとカサカサだった唇が少しだけぷるんとした。
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いつの間にか寝ていたらしい。
差し込む太陽の光が眩しい。
「あ、悟ー…これみて、割れちゃった」
悟「あれ部屋にいるの驚かないの」
「え?夜中起こしてきたよね?」
ああ、キスをしたのは覚えていないんだなと思ったらしゅん…となってしまった。
悟「割れちゃったってどれ?」
それは冷蔵庫の上に置いてあった、アイツが買ったであろう置物。
「あーあ…これ可愛かったのに」
悟「ねえ、それじゃなきゃだめなの?」
「ん?」
悟「だから、俺があげたやつより傑から貰ったやつの方がいいのかって聞いてんの!」
「どうしたの悟…、ご、ごめんね?」
心配したような顔で近づいて来たかと思えば、ギュッと抱きついてくるA。
悟「………誰にでも、それやってんの?」
「は、はあ?」
気付いたら口が動いていた。
いつだってそうだ。
皆、傑の方が優しいと言って俺を好む人は少なかった。
「…じゃあ、悟もキスとかなんっ!?」
悟「……うるさい黙れ」
「んんんっ」
記憶を上書きしたかった。
傑と、Aの記憶を。
小さい頃から一緒にいた2人の記憶を。
気付いたら、冷蔵庫に手首を押さえ付けて唇に触れていた自分の唇の場所を変え首元に印を付けていた。
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ひお(プロフ) - ひえ~~、すき() (2021年1月11日 22時) (レス) id: ddfb5a6642 (このIDを非表示/違反報告)
まめ。(プロフ) - 令和の女さん» ありがとうございますー!! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 203365e399 (このIDを非表示/違反報告)
令和の女(プロフ) - え〜超面白いです!!! ファンなりましたwwwwwwwww (2020年12月21日 2時) (レス) id: 6fae7b0870 (このIDを非表示/違反報告)
まめ。(プロフ) - 港。さん» ありがとうございます!!短編集出しました〜!!! (2020年12月16日 22時) (レス) id: 203365e399 (このIDを非表示/違反報告)
港。 - 短編集良いと思います!私はヤンデレやメンヘラ系が大好きなので! 楽しいにしています!無理をしないで頑張ってください! (2020年12月16日 17時) (レス) id: 92880d4432 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめ。 | 作成日時:2020年12月13日 21時