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五条は頷く
「それはつまり、
貴方は昔から何かと狙われてきた
ということでしょう？」
Aは五条を見上げながら
そう問いかけた
「五条さん、貴方は今は当主です。
貴方に何かあったら
五条家はどうなるんですか？」
「でもそれじゃあAが危ないよ？」
＿＿いいの？
と、五条は質問に質問を返す
「君の目的達成は出来てないよ？」
では、とAは更に言葉を重ねた
「……貴方が居なければ
この国はどうなりますか？
今均衡を保てているのは
貴方のお陰でしょう？」
都会の光輝く街を見つめながら
Aはそう呟く
「私の悲願は確かに傑を止めることです。
……ですが私は
《五条家の当主夫人》
としての自覚も持っています。
＿＿貴方一人の存在で
幾万人の命が救われるのなら
“私は妻として盾になる”
という事も忘れないで下さい」
それに、とAは続けた
「言ったじゃないですか。
私がそれを失敗しても
貴方なら傑を止めることができる。
そうなる時は貴方がいい。
貴方なら私も安心できるって」
＿＿もう忘れたんですか？
と問いかけながら
こちらに視線を向けてくる
「貴方にばかり
リスクと責任を押し付けるほど
私馬鹿じゃないですよ、五条さん」
だって、とAは呟いた
「貴方と私はもう、
他人ではないんですから」
その言葉に五条は
ふ、と笑う
「何でもいいけどさ、
後付けられてたの僕知ってたよ」
「えっ！？」
「A、忘れてるでしょ。
僕、最強だよ？」
＿＿＿＿＿
＿
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