11．先輩の思考 ページ15
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驚いて声の下隣へと振り向けば、そこに居たのは制服のズボンに、白シャツ。その上から黒いパーカーを羽織った五条先輩の姿だった。
相変わらず、サングラスはかけたままらしく、私を見下ろす覗いた瞳は少し不機嫌な色に染っていた。
｢こ、こんばんわ…｣
｢……………………どーも、｣
物凄い間があったあとに、そう返事を返してくれる先輩に、少しだけ驚いて顔を見つめれば、視線に気づいたのか、こちらを再び見下ろした瞳と視線が絡む。
｢なに｣
｢ぁ、いや…なんでも、ないです｣
｢あっそ、｣
慌てて首を横に降れば、シラっとした顔で前に向き直り、青になった横断歩道へと足を進めた。
五条先輩の隣を歩くのは流石に気が引けた私は、先輩が歩き出してから少し時間を置いて、先輩の関係者だと思われないように、他人のフリをして歩き出す。
そっと前を見て歩いていると、先輩が足を止めてこちらを振り返る。
｢ぇ、｣
先程の横断歩道よりも険しく眉間に皺を寄せた先輩が私に向かって声をかける。
｢なんで後ろついてくるわけ？｣
｢えっ…と｣
よく分からない質問を飛ばされて疑問符を飛ばせば、ため息をついた先輩が私の目の前まで戻ってくる。
｢どうせ目的地は同じじゃん。変に気遣わないでくんない？｣
｢わ、｣
そう言って私の肩を押して前へと歩みを進ませる。
満足気に両手をポケットに突っ込んで再び歩き始めた五条先輩。
先程と違うのは、彼の隣を歩いている、ということだけだった。
… … … 。
少し歩いて見えてきた学校。
校門の少し右にずれた場所に数名の人影が見えることに気づく。
｢もう、皆さん着いてるみたい…ですね、｣
先輩に向かってそう言えば、そーだね、と小さく言葉をこぼす。
｢おっそいぞー、……お｣
｢Aも一緒か、よしよし｣
｢こんばんわ、｣
集合場所に着けば、真希先輩にそう言われてしまう。
パンダ先輩は、私の隣にいた五条先輩を見て、満足気に頷いては私に向かって親指を立ててウインクを飛ばしてくる。
訳が分からないまま首を傾げれば、A！と、野薔薇ちゃんと恵が近寄ってきた。
………
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ささまめ。(プロフ) - 華さん» ありがとうございます、！ (2020年1月26日 16時) (
レス) id: 953be4ace3 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 更新頑張ってください！ (2020年1月25日 15時) (レス) id: 8325108de9 (このIDを非表示/違反報告)
ささまめ。(プロフ) - 咲さん» わー！嬉しいお言葉ありがとうございます！！そのお言葉を糧に頑張って更新していきますねー！！ (2020年1月7日 11時) (レス) id: 953be4ace3 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - すごく面白いです！これからもがんばってください (2020年1月6日 22時) (レス) id: a96e485a5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささまめ。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/
作成日時：2019年8月29日 21時
