6. 五条side ページ6
五条side
行為を終えれば、残ったのは自己嫌悪だけだった。
シャワーを浴びる気力もなければ、隣で布団にくるまるAの方を向く勇気もなかった。
どっと一日分の疲れが押し寄せてきて、Aに背を向けたまま目を閉じる。
……嫌われるどころじゃ済まないだろう、そう思って気が重くなる。
最低だった。
「……、」
呼びかけて謝ろうとして、言葉は音になれずに喉で止まった。
謝る資格さえ、もう今の自分にはないのかもしれない。
—— ただただ、辛かった。
明日からの日常はもうない。
傑は消えたし、Aも失った。
どうして、何が駄目だったのか。
『——』
背後でシーツの擦れる音がして、背中に少し冷たいAの肌が触れた。
「っ……」
振り返って、擦り寄ってきたAを抱きしめたいという気持ちに駆られる。
まるでDV男じゃないか、と、すんでのところで振り向くのをやめた。
まさか眠れるとは思っていなかったが、心身共に疲れ切っていたのか、その後は泥のように眠っていた。
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せつな - chiroru...さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。他作に比べ勢いで書いてしまっている節があり、読みづらいところがあるかもしれませんが、これからも読んでいただけると嬉しいです! (10月2日 1時) (レス) id: 617609c1ea (このIDを非表示/違反報告)
chiroru...(プロフ) - 続きめっちゃ気になります!切ない系なのがまた良いです!更新頑張って下さい、応援してます! (9月29日 17時) (レス) @page22 id: eb897bce76 (このIDを非表示/違反報告)
せつな - 掛け持ち失礼します…!どちらも頑張って更新しますのでよろしくお願いします。 (9月28日 22時) (レス) id: 617609c1ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せつな | 作成日時:2023年9月28日 21時