38. 五条side ページ38
五条side
「Aは本当に傑のところにいるのか」
取り巻きたちの様子を見ていた学長が、不安そうに口にする。
「……いなきゃ困るよ」
傑なら、駆けつけた術師の中にAがいないか一番に目で探したはずだ。
その様子は無かった。
「傑の仲間もAを知らないようだったな」
硝子の言葉に頷く。
「…隠してるんだと思う」
「……」
大方、傑の考えていることはわかった。
「全部片を付けてからAに話すつもりなんじゃないかな。
それならAがまだ見つからないのも納得いく」
「どこか、結界が張られた場所に閉じこもってるってことか」
「恐らくね」
Aがいなくなってから時間が経つが、その捜索はかなり精力的に続けられている。
もしAが傑たちと共に呪詛師として活動しているなら何かしらの手がかりが掴めていてもおかしくない。
「……12月24日か」
「うん」
その日、傑は百鬼夜行を起こす。
「…硝子、Aはどっちが幸せかな」
「……私に聞くなよ」
そこで無理にでもAを取り返すのが本当に本人のためなのか、自信が持てなかった。
491人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
せつな - chiroru...さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。他作に比べ勢いで書いてしまっている節があり、読みづらいところがあるかもしれませんが、これからも読んでいただけると嬉しいです! (10月2日 1時) (レス) id: 617609c1ea (このIDを非表示/違反報告)
chiroru...(プロフ) - 続きめっちゃ気になります!切ない系なのがまた良いです!更新頑張って下さい、応援してます! (9月29日 17時) (レス) @page22 id: eb897bce76 (このIDを非表示/違反報告)
せつな - 掛け持ち失礼します…!どちらも頑張って更新しますのでよろしくお願いします。 (9月28日 22時) (レス) id: 617609c1ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:せつな | 作成日時:2023年9月28日 21時