37. 五条side ページ37
五条side
12月24日。
確か、毎年クリスマスイブには傑の部屋でパーティをしていたな、と他人事のように考える。
「じゃあ、また会えるのを楽しみにしているよ」
突如高専に現れた傑とその取り巻きは、クリスマスイブの百鬼夜行を宣言した。
傑は10年前と変わらない薄ら笑いで手を振って立ち去ろうとする。
「傑!Aは、」
—— その中に、Aはいない。
傑がはたと足を止める。
傑の後ろの取り巻きたちは、何のことだと顔を見合わせていた。
「……懐かしい名前だね。
今日会えるかと思ってたけど、残念だな」
傑がこちらを振り向かずに言う。
「……Aを返せよ」
はて、という顔で傑がこちらを振り向いた。
「なんのことかな。
……そもそも、君にそれを言う資格はあるのかい?」
ぐ、と奥歯を噛み締める。
「じゃあね、悟。
それじゃあ行こうか、家族たち」
「夏油様!Aって何?」
「何でもないよ。古い友人さ」
そういって、傑たちは呪霊に乗って空に帰って行った。
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せつな - chiroru...さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。他作に比べ勢いで書いてしまっている節があり、読みづらいところがあるかもしれませんが、これからも読んでいただけると嬉しいです! (10月2日 1時) (レス) id: 617609c1ea (このIDを非表示/違反報告)
chiroru...(プロフ) - 続きめっちゃ気になります!切ない系なのがまた良いです!更新頑張って下さい、応援してます! (9月29日 17時) (レス) @page22 id: eb897bce76 (このIDを非表示/違反報告)
せつな - 掛け持ち失礼します…!どちらも頑張って更新しますのでよろしくお願いします。 (9月28日 22時) (レス) id: 617609c1ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せつな | 作成日時:2023年9月28日 21時