完璧女子と小悪魔男子 (ページ5)

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5話ページ5

「あ、すみません。俺、仕事あるんで。」

「少しくらいいいじゃないですか。」

『横縞さんすみませんね。アシスタント1人つけますから。』

「は？おばさんには聞いてないんだけど。」

おばさん？
あ、私か。

そっか。20歳ぐらいの子からしたらおばさんに見えるのか。

「横縞さん、この人編集長。」

「こんなダサい人に変わっちゃったんだ。runwayも終わりだね。今日はもう帰る。」

『いい加減にしてください。仕事を適当にこなす人にまかせるほど甘い世界じゃありません。プロ意識がないなら、やめていただきます。』

「は？なに熱くなってんの？だいたい私が誰だが知ってる？常務の娘なんだけど。」

そんなの関係ないよ。

『常務の娘だろうが関係ありません。私はモデル横縞めぐみと話をしているんです。』

「なによ。かっこつけて。」

(ドン)

やばい。倒れる。

「大丈夫？」

『ごめん。支えてくれてありがとう。頭冷やしてきてください。』

やばい。やりすぎたかな？

「A、ありがとう。」

え？

「編集長すみません。私たちがしっかり指導しておくべきでした。」

『そうね。あの子のためにもはっきり叱ってくれる大人がいてもいいのかもね。』

「なんかはっとした顔してたもんね。」

『うん。じゃあ、次のカット撮りましょう。』

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あ、戻ってきた。

「先ほどはすみませんでした。」

『横縞さん、これあげるから勉強してみて。』

「え？」

『このモデルさん、あなたと雰囲気が似てるの。きっとポージングとか参考になると思う。』

磨けばきっとこの子は光る。
オーラがあるから。

「ありがとうございます。頑張ります。」

「ケータリングです。」

あ、きたきた。

『そこ、置いておいてください。』

「はい。」

「A、ケータリング頼んだの？」

『うん。おやつの差し入れ。これ、糖質も抑えられてるし、タンパク質が豊富だからモデルさんにぴったりだと思って。』

あ、そうだ。インスタ用に撮影しよう。

あれ？

『和也くん、見て。すごいよ。』

「んー？」

『和也くんのインスタ、フォロワーが3万人になってるよ。』

「ほんとだ。メッセージもたくさんきてる。」