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後編 ページ7

「失礼します。」



なんて冷静な態度をとっているけど、ノックする手は汗でべとべとです←


『這入り給え。』



その声に私は扉を静かに開ける。


誤解を解かないと...


「あの、太宰幹部__」



『私はね。今、怒っているのだよ。』




「其の件で__



『出て行き給え。そんな君はもう必要ない。』


「あ、の」



『聴こえないのかい?』




「....はい」



お怒りに成っている。

踵を返したその時


チュ

リップ音が響いた。



『__とでも云うと思ったかい?』




太宰さんは表情のない顔で外套をごそごそいじった。


小型の機器が出てくる。


盗聴器。


「なっ...」


『聴かせてもらって居たよ。凡てね。』


「あの、すみま__



気づいた時には彼の腕の中だった。



『私はね。君があの部下の頼みを承諾したことに怒っている。』



怒り交じりのその声は、震えて居た。



「失礼なんですが....私に嫉妬してくださったんですか?」



すると太宰幹部は腕を離し



『だったらなんなの?』



と云った。

耳が赤く染まっている。

その後つかつかと私の方へ歩み寄り、

私の頭を手で固定して唇に噛みついた。




「ひゃっ!?」


『んふふ。私を揶揄した罪。』


口内で舌が絡み合う。

立っていられなくなって、執務室の棚に寄りかかった。



ゆっくり...

太宰さんに溶かされていく。


太宰さんは恍惚として私の首筋をなぞる。


「太宰幹部ッ...ぁあ...くすぐった、いです」



『君はそんな事でも感じちゃうんだねェ』


そして私の耳許で囁いた




『これからこんな事する時は..太宰”さん”と呼べ。いいな?』





「は、い」

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桜深 奏(プロフ) - うどんさん» そうですか… (2018年6月6日 7時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - どうやら最新作にURLが上書きされてしまったようです…何度もすみません… (2018年6月6日 6時) (レス) id: d550fea9be (このIDを非表示/違反報告)
桜深 奏(プロフ) - 問い合わせフォームにURLを教えて欲しいと言えば教えてくださる筈です! (2018年6月6日 6時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
桜深 奏(プロフ) - 今見たのですが、ネットの方でも作品が見れないので、問い合わせフォームに行った方がいいかもしれません。 (2018年6月6日 6時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - できませんどうしましょうえっと (2018年6月5日 23時) (レス) id: dfb4fe35b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うどん | 作成日時:2018年5月22日 23時

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