太宰さん怖いです。【短編集】

Page8前編『中也の計画と成功。』 ページ18

『はァ！！？未だ付き合ってねェ？？？！』


「あ、え？はい...？」


『知ってるか？任務の時でも一回はAの事ノロけやがんだよ。』

もう付き合ってるかと。と中原幹部は溜息をついた。


路地裏のBAR。

中原幹部はワインを飲み、私はオレンジジュースをちびちび飲んでいた。


酔いが回ったのか中原幹部は拳をカウンターに叩きつけ叫んだ。


『手前らを...付き合わせてやるよ！！』



「えええ！！？」



突飛押しもねええええ

「あ、あの...参考までに惚気って...」


『嗚呼。接吻した時の顔が可愛いとか、吃驚した時の声とか..あと

「やっぱ云わないでください！！///」

『ンだよ。』



作戦会議は始まった。

『そうだなァ。どうすっか。』


「何も中原幹部がお手を煩わせることは...」


『煩せェ！』

「理不尽！！？」




話合いは堂々巡りで、今日は解散ということになった。

作戦会議の意味！！


とりあえず勤務時間席をはずすように云われた。

彼はクソ太宰のことなんかほっとけなんて云ったけど勤務時間内に太宰さんの眼の前で抜け出すのは結構ハードだよ！！？



そしてお腹が痛い当日。

午後七時。

此処は..異能力使わないと駄目かもしれない。

私はお手洗いに行くと見せかけて異能力を発動させた。


異能力！
“糸弾”(イトヒキ)


自分にしか見えない蜘蛛の糸くらいのほっそい糸になって移動が自由自在に出来るぞ！！

糸に変化することもできるし、指先から糸を出して拘束、とまぁチートかも知れんがドジをして自分に糸絡まるんだよ最悪だよ。


(よし..気づかれてない..)

太宰さんの異能は異能無効化。気づかれたら終いだ。


よっしこの扉の隙間から！

ピーン

ドアノブに引っかかった！！やばい！音鳴った！


『何処に行くんだい？...何か私に隠したい事でも在るのかな？』



文字の羅列。

私の異能は無効化された。


さぁ如何する云い訳！！


「あ、あ、え」


助けてください中原幹部！？

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