【暗殺教室】私の存在理由ってなんですか。３

第百一話 ページ10

・
私に選択肢なんて、初めから用意されていなかったのかもしれないね。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

『もうひとつは、私が彼より暗殺者として圧倒的に劣っていたから』

りっちゃんの言葉に気味が悪い程に教室は静まりかえる。
りっちゃんが、この教室に先に導入されたのはもう一人の転校生の方の調整の
時間と、りっちゃんがその暗殺者よりも弱かったから。

無意識に、つばを飲み込んでいた。
りっちゃんに勝る暗殺者。
それは、もう対処が出来るレベルなのか。

『私の性能では、彼のサポートを勤めるのには力不足だと。そこで、各自単独で
　暗殺を開始する事になり、重要度が下がった私から送り込まれたと聞いています』

伏せ目がちに言うのは、自分がきっと本当にその暗殺者として劣っていると
自覚しているからか。

スカートの上で拳を握る。
今回は本当に殺せんせーは殺されてしまうんじゃないか。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

教室のドアが開いたのは、それから数秒も経たないうちだった。

「！？」

旧校舎特有の今にも壊れそうな音を出して開かれたドアから出てきたのは
白装束の人間。

彼がその白い手袋を嵌めた手を上げた瞬間――

その手の上に鳩が乗っていた。

「って、自己紹介で良くある一発芸かッ！！」

「Aちゃん、落ち着いて！！突っ込みたいのは分かる！分かるからッ！！」

ちくしょう。油断していたぜ、転校生。
自己紹介もせずに、きになり一発芸(マジック)からはいりやがった・・・・・・。
しかもあえて、成功率が低いし失敗した時の残念感が半端無いのに
挑戦するなんて

「確かに、化物ですね」

「やめて！！さっきまでのイメージを返して！！」

私と渚君がわんちゃかやっていると、白装束の人は急に笑いだして

「ごめんごめん、驚かせたね。転校生は私じゃないよ」

と鳩を袖口にしまいながら言った。

「・・・・・・ちぇ」

「残念がらないの！！」

この人結構いいキャラしてたと思ったのに。

「私は保護者。まぁ、白いしシロとでも呼んでくれ」

「！！」

そう言ったシロさんの目が私と合う。
そして、次の瞬間。

意味の分からない冷や汗が私の背中を伝った。

第百二話→←第百話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す