第百三十六話 ページ49
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鏡よ、鏡。世界で一番愚かなのはだあれ？
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真城音色は、研究所の廊下を歩いていた。
余計な装飾をされず、白で統一された廊下に、申し訳程度で置かれた電灯の仄かな明かりが反射する。病院と似た内装ではあれど、ここは人に安寧を与える場所なんかでは無い。そのことを音色は、知っているからか、その表情は苦渋に満ちていた。
しばらく歩くと、突き当りの所に扉が現れた。観音開きのそれを音色は、躊躇うことなく開き中にずかずかと入っていく。
「おお、音色チャン。来てくれましたか、良かった良かった」
「相変わらず、ここは汚いわね。花子」
リノリウムの床に散らばる書類の束を避けながら、音色は部屋の中央に近づく。窓一つない壁際にある事務机に居た花子は、曖昧に微笑んで「すみません」と言った。
毎回、この部屋を訪れるたびに思うのだが、掃除はしないのだろうか。前回尋ねた時よりも、増した散らかり具合に音色は、渋面するしかほかない。
「で？花子博士、私をわざわざ呼び出したのはどういう風の吹き回しよ」
「あら、『母親』が自分の『子供』に会うに理由なんていります？」
「・・・・・・！！」
そのこともなげに言い放たれた単語に、音色は思わずダンッと机に手を付いた。怒りを抑えるように、肩と拳は震え、目は憎悪に満ち溢れていた。
「は、母親ですって？ふざけるのもいい加減にしなさよ。私の母親は、貴女じゃない。この世で、たった一人だけよ」
「そうですね。すみません」
突然の謝罪に、音色は肩すかしを食らう。
驚いている彼女を横目に、花子は意味ありげに微笑んで言ってのけた。
「私は、『天才』真城音色の母親でしたね」
吐き気がするわ。
音色は、内心で不快感をあらわにする。何回会っても、やはりこの女の事を私は好きになれない。
培養液越しで観察され続けた時から、音色は多分花子の事が嫌いだった。自分をただのモルモットとしか見ていないあの目を思い出すたびに、背筋が凍るような感覚に陥る。
「まぁ、そんな可愛い我が子を呼び出したのは、他でもありません。お願いがあるのです」
「お願いじゃなくて、命令よね。知っているでしょう。私は、あなたに逆らえない」
「そう言いなさらないでくださいな。あくまで、お願いですよお願い」
花子は、そう言って一枚の資料を音色に渡した。
怪訝そうに受け取った音色は、次の瞬間瞠目する。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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ねるね(プロフ) - きっとホコさん、もう占ツク離れしちゃってるだろうし、私の、もと乃愛のこと忘れちゃってるだろうけど、なんだか久しぶりに来てしまったよ。全然ちょくちょく顔出せてなかった私が悔しい。占ツクで初めてどハマりした作品。ホコさん今でも大好きだよ。 (2018年4月3日 0時) (
レス) id: 13459ee81f (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 妹ちゃんいったい何者なんやぁぁぁぁぁぁっ← いつも楽しませてもらってます！これからも応援してるので頑張ってください！！(・∀・) (2016年11月19日 13時) (レス) id: 06f3d584d6 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - うーたん。さん» 続編出来ました！見てくださると嬉しいです！！ありがとうございます！ (2015年5月5日 18時) (レス) id: a001dadb5e (このIDを非表示/違反報告)
うーたん。 - 続編！？とても楽しみにしていますね♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪ (2015年4月27日 0時) (レス) id: 11f7b338a9 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - マムさん» ありがとうございます。カッコいいだなんて！私の書く業君は変態になりがちなので、そう言って貰えてうれしいです。恋愛パート頑張りますね(笑) (2015年4月25日 22時) (レス) id: 28a3503210 (このIDを非表示/違反報告)
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