第百二十六話 ページ37
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あなたの口から聞きたくなかった
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自分の身を守る為に吐いた嘘は、
他人に迷惑をかけるものでしかないということを、分かってはいた。
そっか、と呟いて気まずそうに顔を伏せてしまった赤羽君に、少しだけ罪悪感を感じる。
沈黙が続き、隣の席からは子供連れの家族が楽しそうに、食事をしてるのがみえた。
「……ねぇ、なんで私を責めないの？」
吐き出すように心の中を吐露するように、私の口から出たのは、触手の事をなぜ知っていたかという弁明じゃなかった。
「それは、触手のことを知っていたのに、なんで皆に教えなかったのかってこと？」
赤羽君のやけに優しい声が、私の耳に心地よく入ってきて、それが何だか気持ち悪くて私は黙って首肯した。
「私が教えてたら、殺せんせーはあんな危険目に遭わなかったかもしれない」
けれど、それ以前に私の心の中は自分の事で一杯だった。皆に知って欲しくなかったのだ。
自分が失敗作ということを。
我儘で自分勝手で、どうしようもないけど
私はまだあの教室にいたかったんだ。
Ｅ組のメンバーに迷惑をかけてでも私はあそこの教室にいたい。
自己中心的な考えだなんてわかっている。
でも
「私を・・・・・・軽蔑した？」
皆が日々過ごしていく中でおこる、各々の感情の変化を見ていると思ってしまうのだ。
今まで望んでも手に入らなかったのもを、今度こそ・・・・・・。
ねぇ、赤羽君。
きっと、君には分からないんだろうな。
どうして、私があの教室にしがみつくのか。
「・・・・・・ああ。軽蔑したよ」
間のあった返事は、なんだか私の心の中にスッと入ってきて、妙に得心してしまう。
「そっか。だよね！私も逆の立場なら、赤羽君の事を」
「違う！！」
自分の口から出た声が、思ったよりも気丈で明るさを含んでいたことにまず驚いて、
次に、赤羽君が発した否定を意味する大声に驚いた。
「そうやって、Aちゃんは何でも隠すのかよ。俺は、Aちゃんの口から言い訳が
聞きたかったんだ。何で、触手の事を知っていて隠したのかっていう言い訳が聞きたいの！
なのにッ。なのに何で！？あんたは、なんできちんと言葉にしない！？おまけに、何で私を
責めないの、だ！？ざっけんなッ！」
赤羽君の怒鳴り声ががんがん頭に響く。
正直、私は彼がここまで憤怒する意味が分からないのだけれど、それをここで言ったら火に油な気がして、だんまりを決め込んだ。
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ねるね(プロフ) - きっとホコさん、もう占ツク離れしちゃってるだろうし、私の、もと乃愛のこと忘れちゃってるだろうけど、なんだか久しぶりに来てしまったよ。全然ちょくちょく顔出せてなかった私が悔しい。占ツクで初めてどハマりした作品。ホコさん今でも大好きだよ。 (2018年4月3日 0時) (
レス) id: 13459ee81f (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 妹ちゃんいったい何者なんやぁぁぁぁぁぁっ← いつも楽しませてもらってます！これからも応援してるので頑張ってください！！(・∀・) (2016年11月19日 13時) (レス) id: 06f3d584d6 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - うーたん。さん» 続編出来ました！見てくださると嬉しいです！！ありがとうございます！ (2015年5月5日 18時) (レス) id: a001dadb5e (このIDを非表示/違反報告)
うーたん。 - 続編！？とても楽しみにしていますね♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪ (2015年4月27日 0時) (レス) id: 11f7b338a9 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - マムさん» ありがとうございます。カッコいいだなんて！私の書く業君は変態になりがちなので、そう言って貰えてうれしいです。恋愛パート頑張りますね(笑) (2015年4月25日 22時) (レス) id: 28a3503210 (このIDを非表示/違反報告)
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