第百二十一話 ページ32
・
痛みは、記憶
＝＝＝＝＝＝＝＝
強く噛みすぎたのか。
口の中に鉄の味が広がって、唇から血がたれた。
このまま、先生はしんでしまうのか。
そう思った直後、私の横を凄い速さで何かが通過した。
はっ、として目で追うと何か細いものがそのまま空中に身を投げたイトナ君に刺さる。
次の瞬間、彼はばたりと音を立てて床に崩れ落ちた。
「すいませんねー、殺せんせー。どうも、この子は・・・まだ登校出来る精神状態じゃ
なかったようだ」
シロさんの声が背後からして、振り返ると彼の白装束の衣装の袖口から拳銃のような
ものが飛び出て銃口から、硝煙を吹きだしていた。
「転校初日でなんですが・・・しばらく、休学させてもらいます」
シロさんは、床に転がったイトナ君を抱きかかると教室の外へ出ていこうとする。
しかし、それを阻止したのは殺せんせーだった。
「待ちなさい。担任としてその生徒は放っておけません。一度ここに入ったからには
卒業するまで面倒をみます」
それに、と続ける先生。
「シロさんあなたにも、聞きたいことが山ほどある」
「いやだね。帰るよ、力ずくで止めてみるかい？」
挑発的な態度のシロさんの肩に、殺せんせーの触手が触れた。
しかし、それは一瞬にして不可能となった。
何故なら、触手が服に触れた瞬間溶けだしたからだ。
「対先生繊維。君は触手一本私に触れられない。心配せずとも、またすぐに復学させるよ
殺せんせー。三月まで時間はないからね」
そして、シロさんは
「責任を持って私が・・・家庭教師を務めた上でね」
そういって、E組去って行った。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
「い、いったああああ！！」
「ご、ごめんなさい！」
消毒液が傷口に浸み込み、思わず声を上げた。
E組の教室の隅。
私は今、奥田さんにイトナ君にやられた傷の手当てをしてもらっていた。
たいした怪我じゃないと踏んでいたが、出血が思ったよりも多く、消毒液がかかるたびに
ひーひー言う始末である。
「まぁ、保健室に行ったほうがいいんでしょうけど・・・・・・」
奥田さんは、申し訳なさそうにガーゼを取り出しながら言う。
「でもそうすると、ちょっと面倒な事になりそうだしね。しょうがないよ」
茅野さんは、ばんそうこうを奥田さんに手渡しながら言った。
そのばんそうこうを、私の傷口に張る奥田さんを見ながら、私の目は教室の
奥にいる赤羽君を捉えていた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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あずきいろ
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ねるね(プロフ) - きっとホコさん、もう占ツク離れしちゃってるだろうし、私の、もと乃愛のこと忘れちゃってるだろうけど、なんだか久しぶりに来てしまったよ。全然ちょくちょく顔出せてなかった私が悔しい。占ツクで初めてどハマりした作品。ホコさん今でも大好きだよ。 (2018年4月3日 0時) (
レス) id: 13459ee81f (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 妹ちゃんいったい何者なんやぁぁぁぁぁぁっ← いつも楽しませてもらってます！これからも応援してるので頑張ってください！！(・∀・) (2016年11月19日 13時) (レス) id: 06f3d584d6 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - うーたん。さん» 続編出来ました！見てくださると嬉しいです！！ありがとうございます！ (2015年5月5日 18時) (レス) id: a001dadb5e (このIDを非表示/違反報告)
うーたん。 - 続編！？とても楽しみにしていますね♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪ (2015年4月27日 0時) (レス) id: 11f7b338a9 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - マムさん» ありがとうございます。カッコいいだなんて！私の書く業君は変態になりがちなので、そう言って貰えてうれしいです。恋愛パート頑張りますね(笑) (2015年4月25日 22時) (レス) id: 28a3503210 (このIDを非表示/違反報告)
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