第九十四話 ページ3
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雨はまだ降り続いているらしく、沈黙の流れる保健室では窓にあたる雫の音が
気味が悪い程響いている。
理事長は、まだ保健室に居座っていた。
因みに・・・・・・
あれから、五分ほど沈黙が続いている。
気まずいぃぃぃぃぃ!!!!!
え?何この沈黙?私が悪いんですかね・・・・・・・!?
というか、早く去れ危険人物!!
いや、だってこの人この学園の大ボスですよ?黒幕的ポジションでしょ?
無理無理無理。
経験値ゼロ、戦闘力ゼロ、防御力ゼロの私が立ち向かうには早すぎるっての!!
よし、こういう時は逃げよう。
逃げるが勝ちだ。私の得意分野じゃないか。
「り、理事長先生ッ。」
逃亡を決意した私は、震える声で理事長の名前を呼ぶ。
「はい?」
にこりと貼り付けた笑みに、ひるみそうになる。
「あのー、私はもう大丈夫なんで帰っていいいですか?」
言ったぞ!!
言ったよ私!!
よくやった!!
「そうですね。雨も降ってますし。大丈夫そうですか?」
「はい!もうばっちり!!」
よっしゃああああああ!!
よし、これでデットへの道は免れた!
内心ガッツポーズを決め、今にも踊りだしそうな気持ちを押さえつけていると
「では。車で送っていきますね。」
やっぱり私に神様は厳しかった。
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「寒くないですか?」
「あははー、ぜんぜん大丈夫です。」
あれ?何だろう目から水が。
あれから、理事長の申し出を断れなかった私はそのまま
お言葉に甘えさせてもらっていた。
・・・・・・くそう、私のチキンハートめ。
せめて、防弾硝子のハートが欲しいよ。
「Aさん。」
不意に理事長が私の思考に入ってくる。
「何ですか。」
珍しく、車は理事長が運転しており今車内には二人しかいない。
私といえば隣の助手席に座っていた。
「貴方は、『失敗作』ですが・・・・・・何も報われない気持ちはどういうもの
なんですか。」
「ッ。」
その質問はあまりにも唐突すぎた。
「気分を害してしまったらすみません。何分私には出来損ないの気持ちは
分からないので、尋ねてみたかったのです。」
出 来 損 な い 。
「貴方は自覚してるんですか?自分が『失敗作』という事を、存在するだけで
他人に害を与えるという事を。」
私は――。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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ねるね(プロフ) - きっとホコさん、もう占ツク離れしちゃってるだろうし、私の、もと乃愛のこと忘れちゃってるだろうけど、なんだか久しぶりに来てしまったよ。全然ちょくちょく顔出せてなかった私が悔しい。占ツクで初めてどハマりした作品。ホコさん今でも大好きだよ。 (2018年4月3日 0時) (レス) id: 13459ee81f (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 妹ちゃんいったい何者なんやぁぁぁぁぁぁっ← いつも楽しませてもらってます!これからも応援してるので頑張ってください!!(・∀・) (2016年11月19日 13時) (レス) id: 06f3d584d6 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - うーたん。さん» 続編出来ました!見てくださると嬉しいです!!ありがとうございます! (2015年5月5日 18時) (レス) id: a001dadb5e (このIDを非表示/違反報告)
うーたん。 - 続編!?とても楽しみにしていますね♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪ (2015年4月27日 0時) (レス) id: 11f7b338a9 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - マムさん» ありがとうございます。カッコいいだなんて!私の書く業君は変態になりがちなので、そう言って貰えてうれしいです。恋愛パート頑張りますね(笑) (2015年4月25日 22時) (レス) id: 28a3503210 (このIDを非表示/違反報告)
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