【暗殺教室】私の存在理由ってなんですか。３

第百八話 ページ17

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床で寝ている赤羽君を再度確認した私がとった行動は、至ってシンプルな事だった。

「こんのッ変態！起きろッ女の敵！！」

「――ガッハッ！？」

鳩尾に強烈な蹴りを入れて、呻かない人間などいないだろう。
赤羽君は、床に転げ周り私を涙目でキッと睨みつけた。

「ちょっとおおお！？何してくれてんのAちゃん！！」

「黙って下さい。その汚らわしい目で私を見ないで。気持ち良さそうに寝てたから
　起こして上げたんですよ」

「折角いい夢見てたのにッ。俺にAちゃんがご奉仕してくれるという
　素敵な夢を――あっぶね」

「チッ。何で避けるの」

「今回は、俺の避けるという判断に非はないと思うけど！？普通、女子女子中学生は
　回し蹴りなんかしねーよッ」

「大丈夫、安心してユートピアへの切符はきちんと用意してあるから」

「あの世へ旅立てって！？しかも、本当にユートピアって書かれた切符持ってるし！
　抜かりねぇぇぇぇぇぇッ！！」

絶叫する赤羽君を目尻に
・・・・・・やばい、ボケるの楽しいなんて場違いな事を考えたのは秘密だ。

「・・・・・・ねえ」

「何？」

き、気まずい。沈黙が痛い。
ノリでいつものように、漫才まがいな事をしてしまったが
よくよく考えたら私とんでもないことしてた・・・・・・！

今、赤羽君とは話したくなかったのに。

私は何て言ったらいいか分からず、視線を下に向けた。
濡れた髪の毛から滴る水滴が、ぽちゃりと床に小さな水溜りを作る。

「・・・・・・あのさ。赤羽君私着替えたいんだけど――」

「ねぇAちゃん。この、首の痕誰にやられたの？」

この際、何で赤羽君が女子(ここ重要)更衣室に居たのかは追求せず
私は自分の意志を明白にして伝えようとした所で、言葉を被せられた。

「痕？」

更衣室の鏡で確認すると、首の辺りに確かに赤い締め付けられたような
痕が見える。

心当たりは一人しかいない。
・・・・・・あいつ(イトナ)か。
私を羽交い絞めにした時に出来たものだろう。

「赤羽君には、関係ないよ」

「・・・・・・」

「首、突っ込まないで」

じゃあ、私はそう言って更衣室を出てトイレで着替えようとした時

「――！」

腕を掴まれ、気がついたら天井をバックに赤羽君の顔が広がっていた。

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