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第百六話 ページ15


私が信号を渡るとき、何時も赤なんですよ。
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雨の音が鬱陶しい。

私はまだ、唖然とした顔で枝に座ったイトナ君を見上げていた。
彼はそんな私の様子にキョトンと首を傾げる。
相変わらずその頭は、蛇のようにうねりながら全ての雨粒を弾いていた。

その光景を見ながら、私は半歩後ろに後ずさる。

ヤバイ。駄目だ。彼と殺せんせーを戦わせては、駄目だ。
私が甘かった。私は、イトナ君との勝負を軽い気持ちで聞いていた。
どうせ、殺せんせーが勝つと思いながら。
危機感を感じてなかった。

でも、駄目だ。彼は、真ともじゃない。人間じゃない。
この勝負は、確実に――

「おい。何処に行く」

「・・・・・・!!」

そう思考した瞬間、私は傘を投げ出して校舎へ走り出していた。
だが、

「行くな。殺されたいか」

「・・・・・・」

いつの間に、枝から飛び降りたのかイトナ君は私の首背後から腕で締め付けた。
手足をばたつかせ抜け様とするが、彼のほうが力が強い。

「今、見たことは言うな。約束しろ」

耳元で低い声で囁かれる。
濡れた髪と服が、身体に張り付いて気持ち悪い。

「俺は、お前を殺さない。『友達』だから。でも、もし今見たことを言うのなら
 俺はお前の闇を言いふらす」

闇?闇って何?

雨の所為で視界が悪い。
だ、誰でもいいから早く私達に気づいて!!

「お前は、あの教室で隠し事をしている。それを言いふらす」

「!?」

さぁーっと顔が青ざめるのが分かる。
それは、つまり私が『失敗作』という事を言いふらすと意味しているのか。

それだけは、嫌だ。
皆に『失敗作』と知られたら、私の呪いが知られたら
もう、私はあの教室に居られない――!!

だから。私は









「・・・・・・分かった。分かったから。言わないで、私の居場所を奪わないで」






自分の為に、嘘を吐く。

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ねるね(プロフ) - きっとホコさん、もう占ツク離れしちゃってるだろうし、私の、もと乃愛のこと忘れちゃってるだろうけど、なんだか久しぶりに来てしまったよ。全然ちょくちょく顔出せてなかった私が悔しい。占ツクで初めてどハマりした作品。ホコさん今でも大好きだよ。 (2018年4月3日 0時) (レス) id: 13459ee81f (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 妹ちゃんいったい何者なんやぁぁぁぁぁぁっ← いつも楽しませてもらってます!これからも応援してるので頑張ってください!!(・∀・) (2016年11月19日 13時) (レス) id: 06f3d584d6 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - うーたん。さん» 続編出来ました!見てくださると嬉しいです!!ありがとうございます! (2015年5月5日 18時) (レス) id: a001dadb5e (このIDを非表示/違反報告)
うーたん。 - 続編!?とても楽しみにしていますね♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪ (2015年4月27日 0時) (レス) id: 11f7b338a9 (このIDを非表示/違反報告)
ホコ(プロフ) - マムさん» ありがとうございます。カッコいいだなんて!私の書く業君は変態になりがちなので、そう言って貰えてうれしいです。恋愛パート頑張りますね(笑) (2015年4月25日 22時) (レス) id: 28a3503210 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホコ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2013年10月20日 23時

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