45.余裕がない 愛染 健十side ページ5
A「あ、IDOLiSH7だ!おーい!」
雑誌撮影の日。今日は別のスタジオにIDOLiSH7が居るらしくて、たまたま見つけるとAはそっちに行ってしまった。
恵美「どうしたの?最近元気ないらしいけど。」
健十「元気ないわけじゃないよ。」
恵美「嘘。顔に書いてる。」
健十「…恵美ちゃんには叶わないな。」
恵美「人の変化にはすぐ気付くの。」
恵美ちゃんは苦笑いを浮かべながら俺の隣に座って、「何かあった?」と聞いてくる。
健十「この前、酔った勢いでAにキスした。」
恵美「え、Aちゃんと健十くんって付き合ってるの?」
健十「付き合ってたら距離なんて置かないよ。」
恵美「…Aちゃんに謝った?」
健十「謝ろうって何度も行こうと思っても、ずっと話逸らされてばっかり。」
あの時以来、Aは怒らずにいつも通りに振舞ってくる。変にお人好しなところが俺は嫌いだ。
健十「Aは表向きは気にしてない振りをしてるけど、裏でずっと悩んでるって遙日が言ってた。
…大切な子なのに、俺が関係を壊した。」
自分が招いた事なのに、なんで俺は泣きそうになってんだよ。
恵美「…わかった。この私が謝れる空間を作ってあげよう。」
健十「え?」
恵美「任せなさい!協力者は居るから!」
恵美ちゃんはニコニコしながらスマホの画面を見せてくる。Re:valeを呼ぶって…。
恵美「明後日、晩ご飯行くから空けときなさいよ!」
健十「うん。」
優しいところ、本当に兄弟揃って似てるな。
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作者名:はくまい | 作成日時:2019年6月17日 13時