4話 ページ4
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ー菅原side
「相変わらず暑っついなぁ、」
そんな独り言を呟きながら歩く廊下。
普段より感じるこの暑さはきっと、今左手に持っているミルクティーの所為だろう。
「なんでこんなの買ったんだろ、笑」
なんてまた一つ独り言を零し、思わず笑いも零れる。
それと同時に思い出すのは、数分前の出来事。
馬鹿みたいに暑いこの夏に、馬鹿みたいに熱いミルクティーを飲むあの子の姿。
本当、面白い。
なんでだろう、今日は無性に顔が緩い。
─────・・・・・・
澤村)『・・・・・・口角、上がってんぞー。』
ぼーっとしながら机に突っ伏していた俺に声を掛けたのは・・・・・・澤村大地。
彼はズボンへ手を突っ込み、呆れ顔で立っていた。
「まぁ、ちょっとね。」
”良い事”
とは言いきれないけれど、なんだか面白い子と出会えた。
クラスも名前も、部活も分からない君。
もし、また会えたとしたら。
俺はなんて声を掛けるのだろう─────。
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作者名:充電アダプタ | 作成日時:2021年4月11日 14時