寂しさに寄り添う【太宰治】 ページ40
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お久しぶりです!
お盆も終わって夏休みも後半戦ですね…。
私も帰省していましたが今日戻ります。
バイトがあるので笑
寂しくて堪らない気持ちを抑えるために、書きました(´;ω;`)
・武装探偵社員
・付き合っている……?
《_____寂しさで空いた心が埋まるように》
やっと、着いた。
今宵も変わらず輝く、見慣れた街並み。
眠る事を知らないそれを見て、ヨコハマに戻って来たんだなと実感する。
駅を出てから人の波に従って歩く。
所謂職業病の一種か、私は無意識的に周囲を確認しながら進んでいた。
夜はポートマフィアの時間。
いつ何処で、争いに巻き込まれても可笑しくはない。
私は1つ、溜め息を零した。
こんなに警戒心が煽られる位なら、もっと早く帰れば良かった、と後悔した。
いざ実家を離れるとなると寂しくて。ついギリギリまで電車の時間を延ばしてしまった。
また1人の生活に戻ると思うと、孤独に感じて苦しくて仕方がなかったから。
また会えるから、と背を押され。
渋々電車に乗り、数時間揺られた。
その間は必死に涙を呑み、堪えていた。
これくらいで泣くものか、という自尊心と独りにしないで、という幼心が衝突した結果だ。
結局泣きはしなかったが、息苦しさは健在。
心も、何処か落ち着かなかった。
「おや、お帰り。Aちゃん」
人波を外れて、住宅街を歩いていた時。
前方からそう声が掛かった。
驚いて顔を上げれば、いつもの胡散臭い笑みを浮かべた知人が傍の電柱に寄り掛かっていた。
「何時からいたの、太宰」
「只の通りすがりだよ。それよりお返事は?」
「…………只今」
「はい。お帰り」
ふらりと徐に近寄って来て、私が持っていたスーツケースを奪い取る。
送るよ、と云って先を歩き出した。
「ゆっくり出来たかい?」
「うん。帰れて良かった」
「そう。久々の家族はどうだった?」
「みんな元気そうだったよ」
太宰の質問に、ただ答えだけを返す。
会話のキャッチボールなんてしようとすらしてない。
「……有意義に過ごせた割には、浮かない顔をしているけど」
「!」
「どうかしたかい?」
太宰の探るような視線と目が合って、咄嗟に顔ごと逸らす。
しかし元マフィアがそれを許す訳がない。
私の身長に合わせて身を屈め、覗き込むように寄ってくる。
空いた片手で私の手を掴んで、逃さないとばかりに力を込められた。
「ほら、云ってごらん?」
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雪見だいふく - このシリーズ大好きなので、続編書いて欲しいです!リクもさせていただきたいので、よろしくお願いします! (2021年10月22日 18時) (レス) id: 0b9e52d702 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - 続編をお願いします! (2021年10月21日 22時) (レス) @page49 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - すみませんゴーゴリのヤンデレは…… (2021年10月5日 1時) (レス) @page45 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - 上手だと思いますよ、棒人間しか書けない私にとっては羨ましいです。 (2021年8月26日 1時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - フョードルの制裁論お願いします (2021年8月22日 7時) (レス) id: 68ec6172c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2021年2月22日 21時