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No.3 ページ20




「迷惑かけたね、織田作」

「いや……程々にしてやれよ」

「んふふ、それはA次第さ」

織田作に別れを告げ、治は自身の執務室へ向かう。

姫抱きにされたAは…兄から発せられる重圧に恐れをなして固まっていた。
__________________________________


「ほら、手首出して」

「ん…」


場所は変わって最年少幹部の執務室。

彼女の異能から解放された中也も合流し、治による治療が行われていた。
異能力の餌食になった彼は謝罪を受けても尚、根に持っているようで。
自身の膝上にAを乗せ、後ろからしっかりホールドしている、無言で。

地味に彼女へ重力をかけているのはご愛敬だ ←


「素直に診せてくれればいいのにさ」

「…だって兄さんがやると痛いんだもん」

「……こういう事?」

「い゛ッッ……!!」



治によって痛めている足首をピンポイントに押され、彼女が苦痛の声をあげる。
当の彼は気にせずAの足首に湿布を貼って包帯を巻いていた。


「はい、私とお揃い」

「……ねぇ、兄さん。私たちに会った時、お兄ちゃんと言い合いしなかったよね…いつも会った瞬間にが始まるのに」

「あぁ、それはね。珍しく中也からメールが来たのだよ」

「え…?」

「内容が"A、ケガ"だけで驚いたけど、すぐに分かった」

「待って、じゃあ最初から…」

「そ。私が来た時点でキミは私の手の中さ」

その言葉に彼女は力が抜けたようで、後ろにいる中也に寄りかかった。
彼は不敵な笑みを浮かべながら腕の中にいるAの頭を撫でる。


(兄さんたちには誤魔化しても通用しないや…)


二人の黒い笑みを見てそう悟った出来事だった。






Fin.
_____________________________________________

太宰さんを下の名前で書いているのはわざとです…。
兄妹設定なのに苗字だと違和感あるなぁ、と思ったので(*'▽')
そしてまさかの織田作が登場(笑)
口調が分からなかったのですが…大丈夫ですかね?
訂正箇所がありましたら、コメントをお願いしますm(_ _"m)

改めまして、紅月ミレー様リクありがとうございました!


生きるとは。【中原中也】→←No.2



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紅月ミレー - リクありがとうございました(*^□^*) さっそく、読みました羅生門可愛いですよね(〃ω〃) モフモフしていそうですもんね、芥川様がちょっぴり可哀想でした(´;ω;`) (2020年12月15日 18時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - ハルさん» はい、分かりました(*^□^*) 楽しみに待ってます(v^ー°) (2020年12月13日 9時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
ハル - コメントありがとうございます!無理矢理終わらせた感が否めないですが…。僕くんはあと少しで書き終わりますので、もうしばらくお待ちくださいm(__)m (2020年12月13日 0時) (レス) id: dca913437b (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - リクの続きありがとうございました(*^□^*) 中也様と仲直りして良かったですね(o^−^o) そして、やっぱり最後は爆破イタズラで大成功でしたね(^皿^) (2020年12月9日 18時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - 太宰治様と一緒に仕返し作戦、一体どうなるか楽しみです(v^ー°) もし、中也様にバレたら…見られたら((((;゜Д゜))) 物凄くお仕置きが待ってますね(o^−^o) (2020年12月7日 17時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル | 作成日時:2020年10月26日 23時

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