GameArea【オリジナル小説】 (ページ32)

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花の街６ページ32

「みなさ～ん！」

タタタッとメリーとルミアが今にも腕から落としそうになりながら小走りで走ってきた。

「ん～？お兄さんたちのお仲間さん～？」

女の子が俺の首を傾げながら聞く。
頷いた。

「まっていたよ！」

ユウとミニットがこちらへ走ってくる二人の元へ駆け寄り武器を受け取る。

「トウヤさんっ」
メリーはロッドを俺に手渡した。
綺麗な微笑みながら渡すもんで、反則ものだよ…。

「兄さん、これ以上アイツにこの街を…」

「うん、わかってるよ。」

ルシアもルミアから武器を受け取ったようだ。

「お兄さんたちも戦うの！？
ユキナちゃんも一緒にさ！ね！

「えっ…ぇぇえ…」

そんな会話を耳にしながら正面を向く。
あの、男は今でも攻撃を与えていた。

「あそこまで、ひとっ飛びする。
魔法で支援してちょうだい。」

「ええ…？途中で落としそうで怖いんだけど…」

ユウが怪獣を指さしながら言うもんで焦った。
怪獣が実際でかいものだから離れたここからでも大きく見えるだけで、
俺の風魔法だけであそこまでひとっ飛びできるかはわからない。

「私も、手伝います！」

ルミアが手を挙げながら言った。
ちらりとルシアを横目に見ると信じて、と言うように頷いた。

「よし！いくぞ！」

「オッケエエェエエ！！！」

ユウが思いっきりジャンプをする。
だけど、それだけでは距離は足りず落ちていこうとするとき、

「アネモス！」
「フルトゥナ！」

俺が風呪文アネモスを唱えたと同時に別の誰かが同じく風魔法フルトゥナを唱えた。
ルミアは踊っている。
微かに魔力をまとい俺達の魔法を強化している。

「えへっ、勝手にごめんね」

隣りで声がする。
いつの間にか隣には女の子がたっていた。

「ユキナちゃんと、そこのツインテールのお姉さんも飛ばすよー！

エルフのお兄さんと精霊使いのお兄さんは飛ばさないからねー！」

ユキナさんが少し慌てふためく。
ミニットは飛ばすと聞いて少しわくわくしていた。

「ユウさん、凄い…！」

隣のメリーがつぶやく。
ユウはダメージを与えられているようだ。

あ、今、クロウの精霊もぶった斬られるとこだった。

「…危ない」

後ろにいるクロウがどこか危ない雰囲気を出して呟いた。