絶望。 ページ35
「う、そ……Aちゃん？」
秋の声がして、手が震えた。今、振り返っちゃだめだ……。
グランを睨み付ければ、楽しそうなグランが簡単に笑うから。
「ふざけないで！私は！」
ジェネシスの称号は、プロミネンスで、バーンと、ヒートと、バーラ……皆で掴むって。
それで、お父様に認めてもらうんだって……。
「言っておくけど、君はもうジェネシスしか居場所は無いんだよ」
耳元でグランに言われて、ハッとして……振り向けば、しっかりと私を見て……皆が青ざめていく。
「A……お、まえまで……宇宙人だったのかよ…」
「円堂…くん、」
待って。違うの。
私は、円堂くん達と戦いたい訳じゃなくて、ただ、みんなと……。
「紹介していなかったね、この子はA。俺達とずっと一緒にいた……エイリア学園の1人だよ」
「〜っぐらん！！！」
声を貼りあげれば、さあ、早くサッカーをやろうよと、グランは円堂くんを雷門を急かしていく。
「まあ、俺達は11人揃っているし……Aはそこで見てなよ。俺達ジェネシスの力を」
「なんの為にこんな茶番…！」
掴みかかろうとすれば、ウルビダが止めに入る。
あんなに、楽しく優しく話してくれいたウルビダが、冷たい目で何も言わずに。
「全てはあの方の為に」
全て、計画されていたんだ。
あの日、グランの手をとった日から。
ジェネシスとして、ここに立ち会わされたのはプロミネンスに絶望を。
もう二度と、プロミネンスのAとして仲間に戻れないこと。
そして、円堂くんに……雷門に私と言う裏切り者を見せ付けて、絶望させる為に。
どうして忘れていたんだろう、お父様はそういう人だ。
だから、私はあの日……。
今更、思い出したってもう、全部遅いんだ。
もう、2度と……秋と笑い合うことも出来ない。
それでも、淡々と試合は始まった。
ねえ、グラン……貴方はどうして、雷門と……円堂くんとこのタイミングで試合をしようと思ったの。
もう、わかんないよ。
雷門との試合として、見せ付けられるガイア……ジェネシスの実力は、プロミネンスが相手でもその差は歴然だっただろう。
でも、空を制したのは私達だ。それは揺るぎない自身だったのに……。
皆の顔が陰っていく。
こんなの、見たくないのに……。
あれ、吹雪さんて……あんなプレーする人だっけ。
不意に、目で追いかけた吹雪さん。
その一瞬、再びグランへパスが渡る。
「好きだよ円堂くん、君のその目」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「イナズマイレブン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
守羽(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます。すみません…手違いで先に続編を立ててしまった次第です。本日続編分まで合わせて更新するのでお待ち頂けたら幸いです。 (2022年8月19日 16時) (
レス) id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - この話の続きが気になってますが、パスワードがかかっており話が読めないのですが…… (2022年8月19日 9時) (レス) id: dac527e381 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年8月14日 14時
